2018年9月19日水曜日

独立行政法人の法人略語

 慣例的に法人名称中の「独立行政法人」を略称、(独)が用いられる。平成27年度より名称中に「国立研究開発法人」を用いるようになった国立研究開発法人については、引き続き(独)を使用する例のほか、(研)や(国研)といった用例もあり、統一的な法人略語の成立には至っていない。
 複数の司法書士、公認会計士等が明らかにしているように、株式会社→(株)、有限会社→(有)などの法人略語については、特段法令等のルールは存在せず、慣例的に用いられてきたものとされる。
 このため、国立研究開発法人の法人略語についても明確な決まりはなく、一枚の用紙中に(独)表記のもの、(国研)表記のものなど14用例が区々となるケース(平成29年10月23日内閣官房政府関係機関移転に関する有識者懇談会)も見られている。


(参考)
独立行政法人の法人略語の主な用例

独立行政法人、特に中期目標管理法人、行政執行法人に対して
(独)
→少なくとも独立行政法人制度創設の翌年、平成14年8月には用例(環境省温室効果ガス排出量算定方法検討会の委員名簿)が確認されている。

(ドク)
→銀行における口座名義等における用例。独立行政法人全体を指す。別途、独立行政法人通則法の類型毎に(モク)、(シツ)、(ケン)の使用が認められるケースもある。

(モク)
→銀行における用例。中期目標管理法人を指す。

(シツ)
→銀行における用例。行政執行法人を指す。


○国立研究開発法人に対して
(独)
→改正独立行政法人通則法施行以前の法人略語を踏襲。平成29年10月23日時点で、内閣官房が海洋研究開発機構、産業技術総合研究所、情報通信研究機構、情報通信研究機構、理化学研究所、農業・食品産業技術総合研究機構、国立環境研究所、海上技術安全研究所及び宇宙航空研究開発機構に対して使用。

(国研)
平成29年10月23日時点で、内閣官房が国立がん研究センター、水産研究・教育機構、医薬基盤・健康・栄養研究所及び海上・港湾・航空技術研究所に対して使用。

(研)
平成27年1月時点で、国立研究開発法人制度創設後の平成27年度予算に関連し、財務省が物質・材料研究機構、防災科学技術研究所、放射線医学総合研究所、科学技術振興機構、理化学研究所、宇宙航空研究開発機構、海洋研究開発機構及び日本原子力研究開発機構に対して使用。

(ケン)
銀行における用例。

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