2019年9月2日月曜日

独立行政法人が支払う法人税

 独立行政法人の一部については、民間企業等と同様に、収益事業に対して法人税が課税される場合がある。その対象については、個別法で定める業務内容や税法上の取り扱いにより、個別に整理されるものと考えられるが、一般的には特殊法人に由来する移行独法が該当するケースが多いとされている。すなわち、特殊法人時代にある種の公営企業的に実施していた収益事業に対して課税されていたのを、独立行政法人に移行後もその納税義務を継承することとした場合などがこれに該当する。他方で、元々が府省の施設等機関であったなど、ある種「国」の一部を構成していた機関が独立行政法人に移行した場合(先行独法)については、国立大学法人と同様に、法人税を非課税とする取り扱いが大半であると見られる。
 平成28年現在、独立行政法人の一部を対象に法人税の課税・非課税を調査した結果によれば、国立研究開発法人科学技術振興機構をはじめ、少なくとも8つの国立研究開発法人について法人税が課税されることとされている(平成28年11月29日国立研究開発法人協議会調べ)。

(参考)
平成28現在確認されている法人税が課税されている独立行政法人
※国立研究開発法人協議会が国立研究開発法人を対象に調査した結果であり、このほか中期目標管理法人にも課税対象となる独立行政法人が存在する可能性がある。
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 国立研究開発法人理化学研究所
  • 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
  • 国立研究開発法人海洋研究開発機構
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
  • 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

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