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2020年3月11日水曜日

独立行政法人におけるテレワーク

 独立行政法人におけるテレワークの実施事例として、平成30年7月の「テレワーク・デイズ」における取り組みが確認されている。平成20年度においては、7月23日~7月27日の間において、各実施団体の状況に応じて、7月24日を含む計2日間以上を「テレワーク・デイズ」とし、民間企業や独立行政法人を含む1,260団体が当該期間中テレワークを実施したとされている。平成30年のテレワーク・デイズにおいて実施団体として登録されている独立行政法人は次のとおり。
 
  • 独立行政法人国際協力機構
  • 独立行政法人情報処理推進機構
  • 独立行政法人製品評価技術基盤機構
  • 独立行政法人都市再生機構
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所

2019年8月29日木曜日

総人件費改革(独立行政法人)

 「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(平成18年法律第47号、行革推進法)及び「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)に基づき行われた、我が国の公的部門における、人件費削減の取組のこと。独立行政法人に対しては、平成18年度から平成22年度にかけての5年間に平成17年度における水準から5%以上の人件費を削除することが基本とされた。さらに、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」(平成18年7月7日閣議決定)による平成23年度までの期間延長を経て、独立行政法人における総人件費改革は完了した(内閣官房行政改革推進本部事務局調べ)とされている。

(前史)
 平成17年において、経済財政諮問会議では公的部門における総人件費について、「国家公務員総人件費の対GDP比を10年で概ね半減させるという長期的な目安」を掲げ、「官のリストラ努力について国民の理解を得られるよう、あらゆる手段を駆使して改革を断行」すべし、との議論がなされていた。これは、「総人件費改革基本指針」(平成17年11月14日経済財政諮問会議)としてまとめられ、独立行政法人についても、「公務員に準じた人件費削減の取組みを行う」こととされ、「独立行政法人等に対する補助金や運営費交付金を抑制するよう見直す」旨が示された。
 この経済財政諮問会議の決定に基づく総人件費改革の具体的な実行計画にあたる、「行政改革の重要方針」においては、各独立行政法人ごとに、「国家公務員に準じた人件費削減の取組を行うことを中期目標において示」すこと、及び「今後5年間で5%以上の人件費を削減することを基本とする」こと、及び独立行政法人の長の責任においてこれらの取組を中期計画に反映する旨が示された。中期計画への反映は、「公的部門における総人件費改革の取組について」(平成18年1月25日内閣官房行政改革推進事務局・総務省大臣官房管理室・総務省行政管理局・財務省主計局)により平成17年度中に行うこととされた。なお、平成18年度に入り、総人件費改革を規定した行革推進法が成立したことで、これらの措置は法定事項化されれいる。

(削減方法)
 「公的部門における総人件費改革の取組について」においては、人件費予算そのものを5%削減する、又は定員を5%削減するか、いずれかの方法による考えが示されている。これを中期計画に明記し、主務大臣の認可を受けた上で、各年度の進捗や達成度合いについては、各府省の独立行政法人評価委員会による事後評価を受けることとされた。なお、事後評価にあたっては、総人件費改革の直接の対象となる範囲(任期のない役職員全てと任期付役職員の一部)における進捗や達成度合いを開示するほか、後述の適用除外となる範囲を含めた、当該独立行政法人全体における人件費の状況について開示することとされた。

(適用除外)
 「公的部門における総人件費改革の取組について」以降、「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」(平成18年2月14日内閣官房行政改革推進事務局・総務省行政管理局・財務省主計局)において具体的な解説がなされたほか、「イノベーション25」(平成19年6月1日閣議決定)や「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律」(平成20年法第65号、旧研究開発力強化法)等の政策的要求に対応する過程で、特に任期付職員の雇用を通じたインセンティブ(競争的資金の獲得や民間からの外部資金の受け入れ増大等の財政基盤安定化、若手研究者の雇用確保など)を与える分野については適用除外を行う旨が明らかにされている。具体的な時系列は以下のとおり。

  • 平成18年4月 競争的研究資金により雇用される任期付職員について適用除外とした(総人件費改革開始当初からの適用除外)
  • 平成20年2月 受託研究、共同研究のための民間からの外部資金により雇用される任期付職員を適用除外に追加(「イノベーション25」への対応)
  • 平成20年10月若手研究者等を適用除外に追加(「旧研究開発力強化法」に基づく)

(効果と影響)
 総務省行政管理局の発表によれば、平成23年までの総人件費改革による効果は以下のとおりと集計されている。いずれも目標値の5%削減の倍以上の効果を獲得している。
  • 人件費を削減するとした78の独立行政法人においては、平成17年度比で10.5%の削減
  • 人員数を削減するとした16の独立行政法人においては、同13.5%の人員減少

 他方、総人件費改革が進むにつれ、以下のような懸念、弊害も指摘されている。
  • 独立行政法人国際観光振興機構においては、目標値の4倍、独立行政法人全体平均の倍近い、19.9%の削減を得た。これに対して国土交通省独立行政法人評価委員会においては、「モラルの低下にならないよう注意が必要」「大卒・大学院卒の職員が多く、その中で人件費削減には自ずと限度がある」といった意見が見られている。
  • 文部科学省科学技術・学術審議会総合政策特別委員会においては、総人件費改革後の独立行政法人における定員管理も含め、「民間企業で言えば、自分たちの予算の中で人材に割り振るのか、そうではないところに割り振るのかということは裁量に任されておりますが、研究開発法人、国立大学法人は定数に縛られており、そういう意味で、イノベーションを起こしていくのに、定数に縛られている今の形が本当に良いのか」との意見が見られている。
  • 研究開発法人においては、研究者の招聘や内部人材の引きとめに影響があり、研究開発法人職員に対し、海外企業から数千万円規模での引抜きオファーがなされた事例が確認(平成25年10月、経済産業省産業技術環境局調べ)されているほか、若手研究者、ポスドク、研究支援人材の確保が困難などの影響(前同)が見られている。

 総人件費改革の完了後、「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」(平成25年12月24日閣議決定)においては、独立行政法人の人件費について、中期計画の認可を通じて国が関与しつつ、「柔軟な報酬・給与制度の導入」を促進する旨が示されている。

2019年8月28日水曜日

独立行政法人における総人件費改革について(平成20年8月27日内閣官房行政改革推進本部事務局・総務省行政管理局・財務省主計局事務連絡)

 「独立行政法人における総人件費改革について」(平成20年8月27日内閣官房行政改革推進本部事務局・総務省行政管理局・財務省主計局事務連絡)は、平成20年に内閣官房行政改革推進本部事務局、総務省行政管理局及び財務省主計局から各府省担当官宛に発出された事務連絡。同年2月の同名の事務連絡との改廃関係は不明。
 当時、独立行政法人においては、「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(平成18年法律第47号、行革推進法)及び「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)等に基づき、平成18年から平成22年の5年間で平成17年度における水準から5%以上の人件費を削減することを基本とする「総人件費改革」に取り組むこととされていた。他方で、この年成立した「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律」(平成20年法第65号、旧研究開発力強化法)において、研究者に対する行革推進法の総人件費改革規定の適用にあたっては、「国の資金により行われる研究開発等の効率的推進が図られるよう配慮しなければならない」旨が定められた。
 このため、この「独立行政法人における総人件費改革について」では、旧研究開発力強化法により創設された研究開発法人において、「国からの委託費及び補助金により雇用される任期付研究者」、「第三期科学技術基本計画」(平成18年3月28日閣議決定)及び37歳以下の「若手研究者」に対して総人件費改革の削減対象から除外する取り扱いが示されている。ただし、この場合においても、従来適用除外を受けてきた役職員を除き、平成17年度の水準を上限とする「総量規制」も同時に設けられている。
 これらの記述内容を総合すると、研究開発法人においては、この「独立行政法人における総人件費改革について」に基づき任期付研究者を雇用する場合、最大で総人件費改革以前の水準まで役職員の数や総人件費の額を回復することができるようになったといえる。独立行政法人における総人件費改革については、平成18年の開始以来、複数次に渡り、見直しがなされていることから、総人件費改革の経過を確認する上では、これら数次の事務連絡等を総合的に把握する必要があると言える。
→研究開発法人
→独立行政法人の職員の給与等の水準の適正化について(平成21年12月17日総務省行政管理局独立行政法人総括事務連絡)
→公的部門における総人件費改革の取組について(平成18年1月25日内閣官房行政改革推進事務局・総務省大臣官房管理室・総務省行政管理局・財務省主計局)
→公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)(平成18年2月14日内閣官房行政改革推進事務局・総務省行政管理局・財務省主計局)
→独立行政法人における総人件費改革について(平成20年2月14日内閣官房行政改革推進本部事務局・総務省行政管理局・財務省主計局事務連絡)※同名の事務連絡

本文:
「独立行政法人における総人件費改革について」(平成20年8月27日内閣官房行政改革推進本部事務局・総務省行政管理局・財務省主計局事務連絡)

2019年8月27日火曜日

独立行政法人における総人件費改革について(平成20年2月14日内閣官房行政改革推進本部事務局・総務省行政管理局・財務省主計局事務連絡)

 「独立行政法人における総人件費改革について」(平成20年2月14日内閣官房行政改革推進本部事務局・総務省行政管理局・財務省主計局事務連絡)は、平成20年に内閣官房行政改革推進本部事務局、総務省行政管理局及び財務省主計局から各府省担当官宛に発出された事務連絡。前年の「イノベーション25」(平成19年6月1日閣議決定)において、「受託研究、共同研究のための民間からの外部資金により雇用される任期付職員についても人件費削減対象から除外することを検討」する旨が示されたことを受けてのもの。
 当時、独立行政法人においては、「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(平成18年法律第47号、行革推進法)及び「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)等に基づき、平成18年から平成22年の5年間で平成17年度における水準から5%以上の人件費を削減することを基本とする「総人件費改革」に取り組むこととされていた。当時、すでに「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」(平成18年2月14日内閣官房行政改革推進事務局・総務省行政管理局・財務省主計局)により、競争的研究資金を原資として雇用される任期付職員については、削減対象から除外される旨が示されていたが、この「独立行政法人における総人件費改革について」により民間からの外部資金を原資とするそれについても除外対象に追加される形となった。さらに半年後の8月には、「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律」(平成20年法第65号、旧研究開発力強化法)を受けて、同名の事務連絡が発出されていることから、総人件費改革の経過を確認する上では、これら数次の事務連絡等を総合的に把握する必要があると言える。

本文:

2019年8月26日月曜日

公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)(平成18年2月14日内閣官房行政改革推進事務局・総務省行政管理局・財務省主計局)

 「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」(平成18年2月14日内閣官房行政改革推進事務局・総務省行政管理局・財務省主計局)は、平成18年に内閣官房行政改革推進事務局、総務省行政管理局及び財務省主計局の連名により、各府省担当官宛に「参考連絡」されたもの。前月に示された「公的部門における総人件費改革の取組について」(平成18年1月25日内閣官房行政改革推進事務局・総務省大臣官房管理室・総務省行政管理局・財務省主計局)等を受け、各府省からの照会への回答を示している。
 「公的部門における総人件費改革の取組について」では、前年の「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)に基づく総人件費改革の一環として、平成18年から平成22年度の5年間において「人件費削減」を行う旨、各独立行政法人の中期計画に記載することが求められていた。その上で、「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」においては、削減対象の範囲や中期計画における記述ぶり(パーセンテージを用いるなど、「具体的に」記述する)、数値目標の達成状況の把握(削減目標は「予算」ベース、事後における達成状況の把握は「決算」ベースで行うこと)などが示されている。特に、「競争的研究資金により雇用される任期付職員」については、削減対象から除外する旨が示されている(ただし、削減対象の人件費の状況とは別に、当該任期付職員を含めた独立行政法人全体の人件費も併記する)。
 「公的部門における総人件費改革の取組について」及び「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」を踏まえ、各独立行政法人は中期計画に「人件費削減の方針」を記載し、以後、進捗状況及び達成度合いの事後評価を受けることとなった。なお、人件費削減の対象については、「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」以降も、都度の政策要求に応じた見直しがなされていることから、総人件費改革の経過を確認する上では、これら数次の事務連絡等を総合的に把握する必要があると言える。

本文:

2019年8月23日金曜日

公的部門における総人件費改革の取組について(平成18年1月25日内閣官房行政改革推進事務局・総務省大臣官房管理室・総務省行政管理局・財務省主計局)

 「公的部門における総人件費改革の取組について」(平成18年1月25日内閣官房行政改革推進事務局・総務省大臣官房管理室・総務省行政管理局・財務省主計局)は、平成18年に内閣官房行政改革推進事務局、総務省大臣官房管理室、総務省行政管理局及び財務省主計局の連名により各府省に示されたもの。前年の「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)を受けて、各府省から独立行政法人に対し、平成17年度中に「人件費削減の方針」を中期計画に盛り込むよう求めている。「人件費削減」の対象期間は平成18年度から平成22年度までの5年間を「基本」としている。
 独立行政法人における総人件費改革をめぐっては、「公的部門における総人件費改革の取組について」の翌月にこれを解説する「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」(平成18年2月14日内閣官房行政改革推進事務局・総務省行政管理局・財務省主計局)が示されているほか、その後も「イノベーション25」(平成19年6月1日閣議決定)や「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律」(平成20年法第65号、旧研究開発力強化法)に対応すべく、数次の事務連絡等が発出されている。特に、人件費削減の対象については、都度の政策要求等に応じて、見直しがなされていることから、総人件費改革の経過を確認する上では、これら数次の事務連絡等を総合的に把握する必要があると言える。

本文:

2019年7月30日火曜日

母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法の施行に伴う対応について(平成25年3月1日厚生労働省雇用機会均等・児童家庭局長)(雇児発0301第6号)

 「母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法の施行に伴う対応について」(平成25年3月1日厚生労働省雇用機会均等・児童家庭局長)(雇児発0301第6号)は、平成25年に厚生労働省雇用機会均等・児童家庭局長から各府省官房長宛に発出されたもの。文書番号は雇児発0301第6号。
 同年の母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法の施行に伴い、母子福祉団体等の受注機会の増大への努力について、独立行政法人について努力義務が課せられたことなどを受けて、独立行政法人に対し、「積極的な対応を依頼」すべく通知するなどしている。また、都道府県等の「母子家庭等就業・自立支援センター」に対し、独立行政法人の職員の求人情報を提供するよう求めている。
→独立行政法人の優先的調達制度

本文:
「母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法の施行に伴う対応について」(平成25年3月1日厚生労働省雇用機会均等・児童家庭局長)(雇児発0301第6号)

2019年7月24日水曜日

独立行政法人における2020TDM推進プロジェクト

 東京都等が進める、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を見越した「2020TDM推進プロジェクト」は、企業等からの参加を受け付けており、独立行政法人もこの対象に含まれている。令和元年7月24日現在、3つの独立行政法人がその全部又は一部について参加している。

(参考)
○2020TDM推進プロジェクト参加独立行政法人一覧
 令和元年7月24日現在、東京都オリンピック・パラリンピック準備局のウェブサイトにおいて、「2020TDM推進プロジェクト」への参加企業として掲げられている独立行政法人は以下のとおり。

  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所(臨海副都心センター)
  • 独立行政法人住宅金融支援機構(総務人事部)
  • 独立行政法人都市再生機構

2019年6月5日水曜日

独立行政法人の「官」職

 独立行政法人のうち、職員が国家公務員とされる行政執行法人については、府省と同様に「官」の文字を使用した役職が設置される場合がある。例として、独立行政法人国立公文書館においては、企画官や公文書専門官といった「官」職が設置されている。
 他方、中期目標管理法人及び国立研究開発法人については、職員の身分が国家公務員にあたらないことから、「官吏」的な意味を持つ「官」職は通常想定されないものの、独立行政法人日本学術振興会における上席分析官などの用例が見られている。これは、自動車教習所における教官などと同様に「つかさ」的な意味合いと考えられる。
 全体的な傾向としては、かつての国立大学における教官が国立大学法人制度の創設に伴い教員とされたように、独立行政法人においても、行政執行法人を除いては、「官」職以外の職名を選択する傾向にあると言える。

2019年5月16日木曜日

独立行政法人制度における特殊事例

 全ての独立行政法人は、独立行政法人通則法の規定が適用されることから、類型(中期目標管理法人、国立研究開発法人、行政執行法人)ごとの差異を除き、外形的には同一の制度(簡潔に表すと、個別法に基づき設置された独立した法人格を有し、運営費交付金等の予算措置を受け、主務大臣と独立行政法人との間の擬似契約関係に基づき事業を計画し、その履行結果については事後の評価を受ける)の下に置かれていると言える。他方で、総務省の委託を受けた一般財団法人行政管理研究センターが行った調査研究を通じ、「公的な役割を担う法人に関する調査研究報告書」(平成30年3月一般財団法人行政管理研究センター)では、以下のような特殊な事例が掲げられている。これは、独立行政法人通則法の規定に加え、特に個別法において一部の独立行政法人に対して更なる制度追加がなされた場合などの結果と考えられる。

  • 独立行政法人の事業計画や財務諸表については、通常、主務大臣の認可事項とされているが、独立行政法人国際協力機構については、唯一、予算・事業計画と決算・財務諸表について国会の承認が必要とされている。
  • 国家公務員の身分が付される行政執行法人の職員を除き、独立行政法人の役職員に対しては、通常、個別法においてみなし公務員規定(「刑法、その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす」旨の規定)が設けられているが、中期目標管理法人及び国立研究開発法人のうち、唯一、独立行政法人国際観光振興機構については個別法にみなし公務員規定が設けられていない。

→横並び行政法人
→どんぐりの背比べ行政法人
→独立行政法人国際協力機構における予算逼迫問題/JICAの資金ショート問題

2019年5月13日月曜日

独立行政法人役職員の職業分類/法人・団体役員/団体職員

 総務省統計局の「平成27年国勢調査に用いる職業分類」によれば、独立行政法人の役職員のうち、特に該当するものとして明記されている分類は以下のとおり。
  • 独立行政法人の役員:大分類A(管理的職業従事者)/中分類02(法人・団体役員)/02aその他の法人・団体役員
  • 独立行政法人の課(課相当を含む)以上の内部組織の業務を管理・監督する職員:大分類A(管理的職業従事者)/中分類03(その他の管理的職業従事者)/03a法人・団体管理的職業従事者
※その他の独立行政法人の職員については、研究者、技術者、教員又は一般事務従事者等、業務内容に合わせて職業を分類するものと考えられる。

 なお、報道等において、「会社員」や「公務員」と同様に、独立行政法人役職員の身分を表現する場合には「団体役員」や「団体職員」が使用されるケースが見られる。この「団体」の概念には、公益法人やNPO法人、NGO法人、組合等も包含されていると考えられる。

2019年4月17日水曜日

建設業の働き方改革の推進について(平成30年3月22日国土交通省土地・建設産業局長)(国土入企第31号)

 「建設業の働き方改革の推進について」(平成30年3月22日国土交通省土地・建設産業局長)(国土入企第31号)は、平成30年に国土交通省土地・建設産業局長から各府省庁等宛に発出されたもの。文書番号は国土入企第31号。前年の「働き方改革実行計画」(平成29年3月28日働き方改革実現会議決定)において示された「労働基準法の改正の方向性」などを受けた、「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」(平成29年8月28日建設業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議申合せ)の趣旨等を踏まえた措置を、独立行政法人に周知するよう求めている。具体的な措置は次のとおり。
  1. 週休2日工事の推進
  2. 施工時期等の平準化に向けた計画的な事業執行
  3. 補助金等の交付を受けて発注される民間工事への対応
  4. ICTの活用等による生産性向上の推進
  5. 適正な価格による工事契約
  6. 就労環境の改善

本文:
「建設業の働き方改革の推進について」(平成30年3月22日国土交通省土地・建設産業局長)(国土入企第31号)

2019年4月9日火曜日

独立行政法人、特殊法人、国立大学法人等における無期転換ルールの円滑な導入について(平成30年2月8日厚生労働省労働基準局長事務連絡)

 「独立行政法人、特殊法人、国立大学法人等における無期転換ルールの円滑な導入について」(平成30年2月8日厚生労働省労働基準局長事務連絡)は、平成30年に厚生労働省労働基準局長より各府省担当部局長宛に発出された事務連絡。労働契約法の「無期転換ルール」にも続き、平成30年4月1日以降、無期転換の本格的な申込みが始まることを見越したもの。
 企業等においては、無期転換ルールの円滑な導入に向けた対応が進む一方で、「無期転換ルールの適用を意図的に避けることを目的とした雇止めと疑われる事案に係る相談も、依然として厚生労働省に寄せられている」との認識を示し、独立行政法人等に対して、「労働契約法の趣旨を踏まえた適切な対応が行なわれるよう、改めて積極的な周知啓発」を行なうよう求めている。
→「無期転換ルール取組促進キャンペーン」に係る取組結果について(情報提供)(平成29年11月2日厚生労働省労働基準局労働関係法課長事務連絡)

本文:
「独立行政法人、特殊法人、国立大学法人等における無期転換ルールの円滑な導入について」(平成30年2月8日厚生労働省労働基準局長事務連絡)

「無期転換ルール取組促進キャンペーン」に係る取組結果について(情報提供)(平成29年11月2日厚生労働省労働基準局労働関係法課長事務連絡)

 「「無期転換ルール取組促進キャンペーン」に係る取組結果について(情報提供)」(平成29年11月2日厚生労働省労働基準局労働関係法課長事務連絡)は、平成29年に厚生労働省労働基準局労働関係法課長より各府省担当課長宛に発出された事務連絡。労働契約法における「無期転換ルール」の施行5周年を控え、無期転換申込が本格化されると見込まれる中で実施した「無期転換ルール取組促進キャンペーン」への協力について謝辞を述べている。
 その上で、「無期転換ルールの適用を避けることを目的とした雇止めに係る相談は依然として寄せられている」との認識を示し、独立行政法人において同様の相談が発生するおそれがあるとして、「無期転換ルールの周知及び円滑な導入の促進」と、対応方針の検討が遅れている独立行政法人においては、対応方針の検討を進めるよう、周知を求めている。

本文:
「「無期転換ルール取組促進キャンペーン」に係る取組結果について(情報提供)」(平成29年11月2日厚生労働省労働基準局労働関係法課長事務連絡)

2019年4月4日木曜日

独立行政法人等における女性の登用推進について(平成26年3月28日内閣官房内閣総務官・内閣府男女共同参画局長)(閣総第175号・府共第211号)

 「独立行政法人等における女性の登用推進について」(平成26年3月28日内閣官房内閣総務官・内閣府男女共同参画局長)(閣総第175号・府共第211号)は、平成26年に内閣官房内閣総務官及び内閣府男女共同参画局長の連名により、各府省の大臣官房長等及び男女共同参画推進本部主管部局長宛に発出されたもの。文書番号は閣総第175号及び府共第211号。
 第3次男女共同参画基本計画において、女性国家公務員の登用や民間企業における女性管理職の登用について、数値目標が設定されたことを受けて、独立行政法人においても、公務や民間における取り組みを踏まえて女性の活躍を一層推進する必要があるとしたもの。全独立行政法人に対して、女性の登用目標を設定した上で、各独立行政法人における取り組みを求めている。なお、対象は独立行政法人に限らず、特殊法人及び認可法人も含めている。

○独立行政法人等全体に適用される数値目標(主なもの)

  • 数値目標は、平成27年度末までの目標とする。
  • 役員(非常勤を含み、独立行政法人通則法及び個別法上の「役員」のほか、執行役等を含みうる)に占める女性の割合を、全体として6%程度とする。
  • 管理職に占める女性の割合を、全体として13%程度とする。

○各独立行政法人における取組
  • 上記全体の数値目標の達成に向け、独立行政法人ごとに数値目標を設定する。
  • 各独立行政法人における女性の登用状況等について、内閣府男女共同参画局のウェブサイトで公表する。

本文:
「独立行政法人等における女性の登用推進について」(平成26年3月28日内閣官房内閣総務官・内閣府男女共同参画局長)(閣総第175号・府共第211号)

2019年4月1日月曜日

独立行政法人が加入する健康保険組合の保険料に係る労使負担割合の見直しについて(要請)(平成22年5月13日厚生労働大臣)(正式文書名不詳)

 いわゆる「独立行政法人が加入する健康保険組合の保険料に係る労使負担割合の見直しについて(要請)」(平成22年5月13日厚生労働大臣)とは、平成22年に当時の長妻昭厚生労働大臣から、独立行政法人福祉医療機構、年金積立金管理運用独立行政法人、独立行政法人雇用・能力開発機構、独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構、独立行政法人労働政策研究・研修機構、及び独立行政法人労働者健康福祉機構の6独立行政法人の理事長宛に発出されたもの。正式な文書名等は不明とされるが、同日、発出の事実を報道発表した際、当該報道発表のタイトルとして、「独立行政法人が加入する健康保険組合の保険料に係る労使負担割合の見直しについて(要請)」を冠している。
 独立行政法人が加入する健康保険組合の保険料に係る労使負担割合について、事業主側の負担割合を増加させる取扱いがなされている例が見られるとして、当該独立行政法人から、加入する健康保険組合に対し、保険料の労使負担割合を国の取扱いと同様に労使折半とするよう、見直しの検討を働きかけていただくよう求めている。なお、対象は厚生労働大臣を主務大臣とする独立行政法人に限っての要請と見られる。

本文:
いわゆる「独立行政法人が加入する健康保険組合の保険料に係る労使負担割合の見直しについて(要請)」(平成22年5月13日厚生労働大臣)

2019年3月30日土曜日

「精神障害者雇用促進キャンペーン」の実施及び御協力のお願いについて(平成30年1月26日厚生労働省職業安定局長)(職発0126第3号)

 「「精神障害者雇用促進キャンペーン」の実施及び御協力のお願いについて」(平成30年1月26日厚生労働省職業安定局長)(職発0126第3号)は平成30年に厚生労働省職業安定局長より各府省庁官房長等宛に発出されたもの。文書番号は職発0126第3号。
 平成30年4月から「国等の障害者雇用率」の引き上げが行われることを受けて、「自ら率先垂範して障害者を採用し、障害者の雇用の促進と職業の安定を図る」ことが求められているとして、府省から独立行政法人に対し、「精神障害者雇用促進キャンペーン」の周知及び障害者雇用の勧奨を行うことを求めている。

本文:
「精神障害者雇用促進キャンペーン」の実施及び御協力のお願いについて(平成30年1月26日厚生労働省職業安定局長)(職発0126第3号)

2019年3月28日木曜日

独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて(補足)(平成22年2月19日総務省人事・恩給局長・行政管理局長事務連絡)

 「独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて(補足)」(平成22年2月19日総務省人事・恩給局長・行政管理局長事務連絡)は、平成22年に総務省の人事・恩給局長と行政管理局長の連名で、各府省官房長宛に発出された事務連絡。前年12月に発出した「独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて」(平成21年12月25日総務省人事・恩給局長・行政管理局長事務連絡)を基本方針として、具体的指針・考え方を補足したもの。具体的な補足内容は以下のとおり。
  1. 年収1,000万円以上の元国家公務員の非人件費ポストの新設は行わない。
  2. 年収600万円以上1,000万円未満の元国家公務員の非人件費ポストを新設することが可能な、「真に必要と認められるもの」の要件は、「高度に専門的な技術知識の活用が必要な場合」又は「コスト節減を図るため外部委託に代えて雇用契約によることが必要な場合」のいずれかに該当する場合に限る。
  3. 600万円以上1,000万円未満の元国家公務員の非人件費ポストについては、主務大臣が「独立行政法人の業務の円滑な運営に多大の支障を及ぼす」と認め期間を指定する場合を除き、平成21年度内に廃止する。
→「独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて」(平成21年12月25日総務省人事・恩給局長・行政管理局長事務連絡)

本文:
「独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて(補足)」(平成22年2月19日総務省人事・恩給局長・行政管理局長事務連絡)

※「独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて(補足)」の別紙として添付されていたと考えられる、「独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて」については掲載を省略する。別途、「独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて」の記事を参照のこと。

2019年3月27日水曜日

独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて(平成21年12月25日総務省人事・恩給局長・行政管理局長事務連絡)

 「独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて」(平成21年12月25日総務省人事・恩給局長・行政管理局長事務連絡)は、平成21年に総務省の人事・恩給局長と行政管理局長の連名で、各府省官房長宛に発出された事務連絡。同年12月15日の閣僚懇談会における内閣総理大臣指示(来年度予算編成における事業仕分けの成果も踏まえつつ、年明け以降、独立行政法人及び公益法人について、徹底的な見直しを実施する必要がある)及び同25日の閣僚懇談会における総務大臣発言(独立行政法人の非人件費ポストについては各府省において、それぞれの職務や職責や当該再就職に至った経緯等を精査の上、適切に対処する)を受けてのもの。
 独立行政法人における任期制職員の報酬・給与については、物件費など人件費以外の費目から支弁される場合がある。しかしながら、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律(平成18年法律第47号、行革推進法)で「人件費」の削減が求められているところ、人件費から支弁されない任期制職員の「非人件費ポスト」はこの範ちゅう外にあり、また、「隠れ天下りとの批判にこたえる観点」(平成21年12月11日原口一博総務大臣閣議後記者会見)から、総務省が各独立行政法人の「非人件費ポスト」の調査を実施していた。この「嘱託等々のある種のいかがわしい天下り、隠れた天下りのようなものの調査結果」(平成21年12月25日仙石由人内閣官房長官記者会見)については、平成21年12月25日に閣議に報告され、結果、上述のような閣僚懇談会における総務大臣発言が見られた。
 「独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて」では、これらの経緯を踏まえ、原則として、常勤の国家公務員の退職者で年間報酬額が1,000万円以上の非人件費ポストについては新設しない、。600万円以上1,000万円未満のそれについても、真に必要と認められるものを除き新設しない等の対応を講じるように求めている。

本文:
「独立行政法人における元国家公務員の非人件費ポストについて」(平成21年12月25日総務省人事・恩給局長・行政管理局長事務連絡)

2019年3月14日木曜日

独立行政法人通則法第50 条の7第1項に基づく再就職情報の届出について(平成30年1月23日総務省行政管理局事務連絡)

 「独立行政法人通則法第50 条の7第1項に基づく再就職情報の届出について」(平成30年1月23日総務省行政管理局事務連絡)は、平成30年に総務省行政管理局から各中期目標管理法人及び国立研究開発法人宛に発出された事務連絡。平成30年1月1日より、独立行政法人通則法に基づく「再就職届出(在職中の約束の届出)」に関する事項が追加されたことを受け、当該届出に関するFAQを周知したもの。中期目標管理法人及び国立研究開発法人の職員が転職する際に必要な届出内容を解説している。各府省を介さず、直接独立行政法人に宛てて事務連絡を送付した特異事例とも言える。

○背景
 独立行政法人の組織、運営及び管理に係る共通的な事項に関する政令(平成12年政令第316号)により、非公務員型の独立行政法人(中期目標管理法人及び国立研究開発法人)の役職員が、離職後に営利企業等の地位に就職すること約束(いわゆる内定)した場合には、約束を行った日より1週間以内を目安に、当該独立行政法人の長に届出を行わなければならないとされている。従来、当該届出事項は、次のとおりとされていた。
  • 当該独立行政法人の役職員の氏名
  • 当該独立行政法人における当該役職員の地位
  • 再就職の約束をした日
  • 当該独立行政法人における離職予定日
  • 再就職予定日
  • 再就職先の名称
  • 再就職先の業務内容
  • 再就職先における地位
 独立行政法人の組織、運営及び管理に係る共通的な事項に関する政令の改正により、平成30年1月以降は、さらに以下の3項目が追加されることとされた。
  • 約束前の求職開始日(再就職の約束をした日以前に、再就職先に対し、最初に当該再就職先の地位に就くことを要求した日)
  • 再就職先の連絡先
  • 離職後の就職の援助を行った者の氏名又は名称及び当該援助の内容

○解釈
 「独立行政法人通則法第50 条の7第1項に基づく再就職情報の届出について」のFAQからは、以下のような考え方が読み取れる。
「役職員」の範囲は、役員及び任期の定めのない職員のほか、任期付の職員、再雇用職員を含む。
「営利企業等」の「等」が指す範囲は、営利企業以外の法人で国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人、地方公共団体、地方特定独立行政法人を除くものである。したがって、国家公務員又は地方公務員若しくは国際公務員以外への転職については、例外なく届出の対象となると考えられ、他の中期目標管理法人及び国立研究開発法人への転職についても営利企業への転職と同様に対象となる。
「約束前の求職開始日」には、転職支援会社やハローワーク等の利用を開始した日は該当せず、直接再就職先との間で面接等を開始した日が該当する。
「離職後の就職の援助を行った者」については、求人紹介や推薦、面談等の設定を行った者が該当するため、転職支援会社が提供するいわゆる「転職エージェント」等がこれに該当し得る。

○運用
 中期目標管理法人又は国立研究開発法人の役職員が転職活動を行う場合、転職フローに沿って、具体的に以下のように届出事項が発生し得ると考えられる。
  1. 転職支援会社(転職支援サイト)への登録(非届出事項)
  2. 転職支援エージェントによる面談、指導等(届出事項)
  3. 転職候補企業との面接(届出事項)
  4. 転職候補企業による内定(届出事項、内定日から1週間以内に届出)
  5. 離職日の決定(届出事項、必然的に内定日から1週間以内に離職日を決定する必要がある)

本文:
「独立行政法人通則法第50 条の7第1項に基づく再就職情報の届出について」(平成30年1月23日総務省行政管理局事務連絡)