2019年6月5日水曜日

独立行政法人の「官」職

 独立行政法人のうち、職員が国家公務員とされる行政執行法人については、府省と同様に「官」の文字を使用した役職が設置される場合がある。例として、独立行政法人国立公文書館においては、企画官や公文書専門官といった「官」職が設置されている。
 他方、中期目標管理法人及び国立研究開発法人については、職員の身分が国家公務員にあたらないことから、「官吏」的な意味を持つ「官」職は通常想定されないものの、独立行政法人日本学術振興会における上席分析官などの用例が見られている。これは、自動車教習所における教官などと同様に「つかさ」的な意味合いと考えられる。
 全体的な傾向としては、かつての国立大学における教官が国立大学法人制度の創設に伴い教員とされたように、独立行政法人においても、行政執行法人を除いては、「官」職以外の職名を選択する傾向にあると言える。

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