2019年11月27日水曜日
脱自前主義
独立行政法人評価制度委員会が令和元年11月21日に提唱した、中(長)期目標の検討に関する「留意事項」の一つ。従来の、独立行政法人内部ですべてを賄おうとする「自前主義」を脱し、独立行政法人単独での事務・事業の実施に限らず、府省や他の独立行政法人、地方公共団体等との協働体制の確立・強化が必要としたもの。具体的な取り組み例としては、「オープンイノベーションの推進」などがこれに該当する。
2019年9月19日木曜日
特定先端大型研究施設(国立研究開発法人)
特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律(平成6年法律第78号)の規定に基づき指定される先端大型研究施設のこと。特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律施行規則(平成18年文部科学省令第28号)により国立研究開発法人理化学研究所の「放射光を放射する電子又は陽電子のエネルギーを八ギガ電子ボルト以上にする能力を有する施設」(Spring-8及びSACLA)、同じく国立研究開発法人理化学研究所の「浮動小数点演算を毎秒十ペタ回以上実行する能力を有する超高速電子計算機」(スーパーコンピュータ「富岳」)並びに国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の「中性子線を発生させるために原子核に衝突させる陽子のエネルギーを三ギガ電子ボルト以上にする能力を有する施設」(J-PARC中性子線施設)などが指定されている。特定先端大型研究施設の指定は、名称指定ではなく要件指定(設置者名及び施設の能力値)がなされている。
特定先端大型研究施設の指定を受けた施設については、「公平かつ効率的な共用を行うため」設置主体とは別の「登録施設利用促進機関」が利用者の選定等を行う、とされており、設置機関に限らず「広範な分野における利活用」を図ることとされている。特定先端大型研究施設を設置する国立研究開発法人は、独立行政法人通則法上の年度計画の届出とは別に、特定先端大型研究施設の開発・建設や運転等に関する「実施計画」」を文部科学大臣に提出し認可を受けることとなる。
2019年8月29日木曜日
総人件費改革(独立行政法人)
「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(平成18年法律第47号、行革推進法)及び「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)に基づき行われた、我が国の公的部門における、人件費削減の取組のこと。独立行政法人に対しては、平成18年度から平成22年度にかけての5年間に平成17年度における水準から5%以上の人件費を削除することが基本とされた。さらに、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」(平成18年7月7日閣議決定)による平成23年度までの期間延長を経て、独立行政法人における総人件費改革は完了した(内閣官房行政改革推進本部事務局調べ)とされている。
(前史)
平成17年において、経済財政諮問会議では公的部門における総人件費について、「国家公務員総人件費の対GDP比を10年で概ね半減させるという長期的な目安」を掲げ、「官のリストラ努力について国民の理解を得られるよう、あらゆる手段を駆使して改革を断行」すべし、との議論がなされていた。これは、「総人件費改革基本指針」(平成17年11月14日経済財政諮問会議)としてまとめられ、独立行政法人についても、「公務員に準じた人件費削減の取組みを行う」こととされ、「独立行政法人等に対する補助金や運営費交付金を抑制するよう見直す」旨が示された。
この経済財政諮問会議の決定に基づく総人件費改革の具体的な実行計画にあたる、「行政改革の重要方針」においては、各独立行政法人ごとに、「国家公務員に準じた人件費削減の取組を行うことを中期目標において示」すこと、及び「今後5年間で5%以上の人件費を削減することを基本とする」こと、及び独立行政法人の長の責任においてこれらの取組を中期計画に反映する旨が示された。中期計画への反映は、「公的部門における総人件費改革の取組について」(平成18年1月25日内閣官房行政改革推進事務局・総務省大臣官房管理室・総務省行政管理局・財務省主計局)により平成17年度中に行うこととされた。なお、平成18年度に入り、総人件費改革を規定した行革推進法が成立したことで、これらの措置は法定事項化されれいる。
(削減方法)
「公的部門における総人件費改革の取組について」においては、人件費予算そのものを5%削減する、又は定員を5%削減するか、いずれかの方法による考えが示されている。これを中期計画に明記し、主務大臣の認可を受けた上で、各年度の進捗や達成度合いについては、各府省の独立行政法人評価委員会による事後評価を受けることとされた。なお、事後評価にあたっては、総人件費改革の直接の対象となる範囲(任期のない役職員全てと任期付役職員の一部)における進捗や達成度合いを開示するほか、後述の適用除外となる範囲を含めた、当該独立行政法人全体における人件費の状況について開示することとされた。
(適用除外)
「公的部門における総人件費改革の取組について」以降、「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」(平成18年2月14日内閣官房行政改革推進事務局・総務省行政管理局・財務省主計局)において具体的な解説がなされたほか、「イノベーション25」(平成19年6月1日閣議決定)や「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律」(平成20年法第65号、旧研究開発力強化法)等の政策的要求に対応する過程で、特に任期付職員の雇用を通じたインセンティブ(競争的資金の獲得や民間からの外部資金の受け入れ増大等の財政基盤安定化、若手研究者の雇用確保など)を与える分野については適用除外を行う旨が明らかにされている。具体的な時系列は以下のとおり。
- 平成18年4月 競争的研究資金により雇用される任期付職員について適用除外とした(総人件費改革開始当初からの適用除外)
- 平成20年2月 受託研究、共同研究のための民間からの外部資金により雇用される任期付職員を適用除外に追加(「イノベーション25」への対応)
- 平成20年10月若手研究者等を適用除外に追加(「旧研究開発力強化法」に基づく)
(効果と影響)
総務省行政管理局の発表によれば、平成23年までの総人件費改革による効果は以下のとおりと集計されている。いずれも目標値の5%削減の倍以上の効果を獲得している。
- 人件費を削減するとした78の独立行政法人においては、平成17年度比で10.5%の削減
- 人員数を削減するとした16の独立行政法人においては、同13.5%の人員減少
他方、総人件費改革が進むにつれ、以下のような懸念、弊害も指摘されている。
- 独立行政法人国際観光振興機構においては、目標値の4倍、独立行政法人全体平均の倍近い、19.9%の削減を得た。これに対して国土交通省独立行政法人評価委員会においては、「モラルの低下にならないよう注意が必要」「大卒・大学院卒の職員が多く、その中で人件費削減には自ずと限度がある」といった意見が見られている。
- 文部科学省科学技術・学術審議会総合政策特別委員会においては、総人件費改革後の独立行政法人における定員管理も含め、「民間企業で言えば、自分たちの予算の中で人材に割り振るのか、そうではないところに割り振るのかということは裁量に任されておりますが、研究開発法人、国立大学法人は定数に縛られており、そういう意味で、イノベーションを起こしていくのに、定数に縛られている今の形が本当に良いのか」との意見が見られている。
- 研究開発法人においては、研究者の招聘や内部人材の引きとめに影響があり、研究開発法人職員に対し、海外企業から数千万円規模での引抜きオファーがなされた事例が確認(平成25年10月、経済産業省産業技術環境局調べ)されているほか、若手研究者、ポスドク、研究支援人材の確保が困難などの影響(前同)が見られている。
総人件費改革の完了後、「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」(平成25年12月24日閣議決定)においては、独立行政法人の人件費について、中期計画の認可を通じて国が関与しつつ、「柔軟な報酬・給与制度の導入」を促進する旨が示されている。
2019年8月26日月曜日
公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)(平成18年2月14日内閣官房行政改革推進事務局・総務省行政管理局・財務省主計局)
「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」(平成18年2月14日内閣官房行政改革推進事務局・総務省行政管理局・財務省主計局)は、平成18年に内閣官房行政改革推進事務局、総務省行政管理局及び財務省主計局の連名により、各府省担当官宛に「参考連絡」されたもの。前月に示された「公的部門における総人件費改革の取組について」(平成18年1月25日内閣官房行政改革推進事務局・総務省大臣官房管理室・総務省行政管理局・財務省主計局)等を受け、各府省からの照会への回答を示している。
「公的部門における総人件費改革の取組について」では、前年の「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)に基づく総人件費改革の一環として、平成18年から平成22年度の5年間において「人件費削減」を行う旨、各独立行政法人の中期計画に記載することが求められていた。その上で、「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」においては、削減対象の範囲や中期計画における記述ぶり(パーセンテージを用いるなど、「具体的に」記述する)、数値目標の達成状況の把握(削減目標は「予算」ベース、事後における達成状況の把握は「決算」ベースで行うこと)などが示されている。特に、「競争的研究資金により雇用される任期付職員」については、削減対象から除外する旨が示されている(ただし、削減対象の人件費の状況とは別に、当該任期付職員を含めた独立行政法人全体の人件費も併記する)。
「公的部門における総人件費改革の取組について」及び「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」を踏まえ、各独立行政法人は中期計画に「人件費削減の方針」を記載し、以後、進捗状況及び達成度合いの事後評価を受けることとなった。なお、人件費削減の対象については、「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」以降も、都度の政策要求に応じた見直しがなされていることから、総人件費改革の経過を確認する上では、これら数次の事務連絡等を総合的に把握する必要があると言える。
本文:
2019年8月23日金曜日
公的部門における総人件費改革の取組について(平成18年1月25日内閣官房行政改革推進事務局・総務省大臣官房管理室・総務省行政管理局・財務省主計局)
「公的部門における総人件費改革の取組について」(平成18年1月25日内閣官房行政改革推進事務局・総務省大臣官房管理室・総務省行政管理局・財務省主計局)は、平成18年に内閣官房行政改革推進事務局、総務省大臣官房管理室、総務省行政管理局及び財務省主計局の連名により各府省に示されたもの。前年の「行政改革の重要方針」(平成17年12月24日閣議決定)を受けて、各府省から独立行政法人に対し、平成17年度中に「人件費削減の方針」を中期計画に盛り込むよう求めている。「人件費削減」の対象期間は平成18年度から平成22年度までの5年間を「基本」としている。
独立行政法人における総人件費改革をめぐっては、「公的部門における総人件費改革の取組について」の翌月にこれを解説する「公的部門における総人件費改革について(独立行政法人関係)」(平成18年2月14日内閣官房行政改革推進事務局・総務省行政管理局・財務省主計局)が示されているほか、その後も「イノベーション25」(平成19年6月1日閣議決定)や「研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律」(平成20年法第65号、旧研究開発力強化法)に対応すべく、数次の事務連絡等が発出されている。特に、人件費削減の対象については、都度の政策要求等に応じて、見直しがなされていることから、総人件費改革の経過を確認する上では、これら数次の事務連絡等を総合的に把握する必要があると言える。
本文:
2019年8月20日火曜日
独立行政法人の今後の中期目標等について(平成15年8月1日内閣総理大臣発言要旨)
「独立行政法人の今後の中期目標等について」(平成15年8月1日内閣総理大臣発言要旨)は、小泉純一郎内閣総理大臣(当時)が平成15年8月1日に開催された閣議において発言したとされるもの。同じく閣議における石原伸晃行政改革担当大臣(同)の発言(「一割から二割の削減を指示」する業務運営効率化目標の設定等)について賛同するとともに、「関係閣僚にちゃんとやりなさいと指示」したものとされる。
同年10月1日の移行独法(特殊法人から独立行政法人へ移行した独立行政法人)の創設を見越し、移行独法の中期目標等について、「特殊法人改革の趣旨にふさわしいものとなるよう」各大臣に求めると共に、当時既に独立行政法人として創設されていた先行独法についても、移行独法と「同程度に厳しく具体的なものとなるよう」求めている。発言の具体的要旨は、特殊法人等改革推進本部参与会議にて公開された。
本文:
ラベル:
独立行政法人の事業計画,
独立行政法人の予算
2019年7月18日木曜日
大学・国立研究開発法人の外国企業との連携に係るガイドラインー適切なアプローチに基づく連携の促進ー(中間とりまとめ)(令和元年6月21日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)決定)(府政科技164号)
「大学・国立研究開発法人の外国企業との連携に係るガイドライン-適切なアプローチに基づく連携の促進-(中間とりまとめ)」(令和元年6月21日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)決定)(府政科技164号)は、令和元年に内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)が決定したもの。文書番号は府政科技164号。前年の「統合イノベーション戦略」(平成30年6月15日閣議決定)において、「我が国の大学や国研等が外国企業に戦略的に対応することによって我が国の国際競争力を強化」することを目的に、海外資金獲得増大に資する海外ファンドの獲得や国立研究開発法人等と外国企業との共同研究に関して、「安全保障貿易管理等に配慮しつつ、課題や解決策の方向性等を検討し、外国企業との連携に係るガイドラインを2019年度に策定」する旨、示されたことを受けて制定された。
大学及び国立研究開発法人に対する外国企業からの投資について低調な水準にあるとの現状認識を踏まえつつ、「グローバルな研究開発の競争を勝ち抜くためには、国内外を問わず一流の企業・研究開発機関との連携強化が不可欠」とし、安全保障貿易管理法令や不正競争防止法等を遵守しつつ、リスクマネジメントや方針・体制の整備に取り組むことで「win-winの関係を目指」すことを求めている。
本文:
「大学・国立研究開発法人の外国企業との連携に係るガイドライン-適切なアプローチに基づく連携の促進-(中間とりまとめ)」(令和元年6月21日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)決定)(府政科技164号)
大学及び国立研究開発法人に対する外国企業からの投資について低調な水準にあるとの現状認識を踏まえつつ、「グローバルな研究開発の競争を勝ち抜くためには、国内外を問わず一流の企業・研究開発機関との連携強化が不可欠」とし、安全保障貿易管理法令や不正競争防止法等を遵守しつつ、リスクマネジメントや方針・体制の整備に取り組むことで「win-winの関係を目指」すことを求めている。
本文:
「大学・国立研究開発法人の外国企業との連携に係るガイドライン-適切なアプローチに基づく連携の促進-(中間とりまとめ)」(令和元年6月21日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)決定)(府政科技164号)
ラベル:
独立行政法人の事業計画,
独立行政法人の内部統制
2019年6月28日金曜日
独立行政法人と東京オリンピック・パラリンピック競技大会
令和2年度に予定されている東京オリンピック・パラリンピック競技大会に関して、「オリンピックスタジアム」として位置づけられている新国立競技場は、独立行政法人日本スポーツ振興センターが設置者として位置づけられている。
このほか、平成30年1月29日の総務省第14回独立行政法人評価制度委員会においては、委員から「少しでも関係があれば、2020年東京オリンピック・パラリンピックというものを、マイルストーンとして、そこまでに何をやるのかということの目標への積極的な記述、あるいは内部目標の設定に心がけていただければ、非常に分かりやすくなるのではないか」として独立行政法人の事業計画において積極的に言及するよう指摘が見られている。なお、独立行政法人評価制度委員会は、独立行政法人日本芸術文化振興会、独立行政法人情報処理推進機構、及び独立行政法人国民生活センターの各中期目標案において、「2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組を強化する旨が記載されて」いる旨を確認している。
このほか、平成30年1月29日の総務省第14回独立行政法人評価制度委員会においては、委員から「少しでも関係があれば、2020年東京オリンピック・パラリンピックというものを、マイルストーンとして、そこまでに何をやるのかということの目標への積極的な記述、あるいは内部目標の設定に心がけていただければ、非常に分かりやすくなるのではないか」として独立行政法人の事業計画において積極的に言及するよう指摘が見られている。なお、独立行政法人評価制度委員会は、独立行政法人日本芸術文化振興会、独立行政法人情報処理推進機構、及び独立行政法人国民生活センターの各中期目標案において、「2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組を強化する旨が記載されて」いる旨を確認している。
ラベル:
独立行政法人の事業計画,
独立行政法人の評価制度
2019年6月24日月曜日
独立行政法人における経営努力の促進とマネジメントの強化について(平成30年3月30日総務省行政管理局)
「独立行政法人における経営努力の促進とマネジメントの強化について」(平成30年3月30日総務省行政管理局)は、平成30年3月30日に総務省行政管理局が「定めた」もの。宛先等は特段明記されていない。従来、独立行政法人が主務大臣から認定を受ける「経営努力認定」の基準を示してきた「独立行政法人の経営努力認定について」(平成18年7月21日総務省行政管理局)に代わって、「経営努力認定の一般的な考え方を示」した基準と位置づけられている。
独立行政法人通則法において、独立行政法人の毎年度の活動により生じた利益の残余については、「積立金」として整理することとされている。本来、積立金は目標期間修了時点で国庫納付されることとされているが、この積立金が「独立行政法人の経営努力の成果である」と主務大臣の認定(いわゆる経営努力認定)を受けた場合には、積立金のうち一定の割合(原則5割)について、中期計画又は中長期計画で認可を受けた目的に充当することが可能とされている。
しかしながら、平成28年度決算において、経営努力認定を申請した独立行政法人が9法人に留まり、かつ実際に経営努力認定を受けた独立行政法人は8法人に留まるなど経営努力認定の活用が「低調な状況」(総務省行政管理局)に留まっており、独立行政法人からは「認定要件が厳しすぎ、労力に見合わず申請を見送った」といった意見が見られた。この状況を受けて、総務省及び内閣府において検討会を設置し、運用の改善を検討した結果として、「独立行政法人における経営努力の促進とマネジメントの強化について」では、独立行政法人の「主体的な経営努力を促進するインセンティブが機能するよう運用を改善していく必要がある」との認識のもと、経営努力に該当する金額の満額を利用可能とするなど緩和された経営努力認定の要件について考え方を示している。
○要旨
○その他解釈事項
「独立行政法人における経営努力の促進とマネジメントの強化について」を以って、「独立行政法人の経営努力認定について」(平成18年7月21日総務省行政管理局)を廃止することとされている。これは、当該平成18年の原文書に限らず、「独立行政法人の経営努力認定について」(平成26年6月27日総務省行政管理局)をはじめとして、その後の改訂分も含めて廃止されたものと解するのが妥当と考えられる。
→運営費交付金債務
→主務大臣評価/独立行政法人評価
→業務実績報告書/自己評価書/内部評価資料
→業務運営効率化目標
本文:
「独立行政法人における経営努力の促進とマネジメントの強化について」(平成30年3月30日総務省行政管理局)
独立行政法人通則法において、独立行政法人の毎年度の活動により生じた利益の残余については、「積立金」として整理することとされている。本来、積立金は目標期間修了時点で国庫納付されることとされているが、この積立金が「独立行政法人の経営努力の成果である」と主務大臣の認定(いわゆる経営努力認定)を受けた場合には、積立金のうち一定の割合(原則5割)について、中期計画又は中長期計画で認可を受けた目的に充当することが可能とされている。
しかしながら、平成28年度決算において、経営努力認定を申請した独立行政法人が9法人に留まり、かつ実際に経営努力認定を受けた独立行政法人は8法人に留まるなど経営努力認定の活用が「低調な状況」(総務省行政管理局)に留まっており、独立行政法人からは「認定要件が厳しすぎ、労力に見合わず申請を見送った」といった意見が見られた。この状況を受けて、総務省及び内閣府において検討会を設置し、運用の改善を検討した結果として、「独立行政法人における経営努力の促進とマネジメントの強化について」では、独立行政法人の「主体的な経営努力を促進するインセンティブが機能するよう運用を改善していく必要がある」との認識のもと、経営努力に該当する金額の満額を利用可能とするなど緩和された経営努力認定の要件について考え方を示している。
○要旨
- 独立行政法人が主務大臣に経営努力認定の申請を行う際には、主務大臣の評価結果において「総合評定がB以上であること」をはじめとして、評価結果において計画どおり以上の成果が認められる必要がある。
- ただし、国立研究開発法人については、研究開発に関する審議会において、研究開発業務の特性(長期性、不確実性、予見不可能性、専門性)に起因して計画が未達となったことが認められた場合、要件を満たしうるものとされる場合がある。
- 自己収入(運営費交付金及び国又は地方公共団体からの補助金等の国民負担に帰さない収益で、国又は地方公共団体からの受託収入は含む)から生じた利益については、経常収益に基づくものなどで、目標期間相当の平均実績を上回る場合には、10割を経営努力として認定する例外的取り扱いとする。
- 業務の未実施や中止等によらない、運営費交付金で賄う経費の節減に関しては、5割を経営努力として認める。
- さらに、国立研究開発法人については、主務大臣評価の結果において「総合評定がAである場合(後述の10割が認定される場合を除く)」7.5割を、「Sである場合」や「Aである場合で、かつ個別の項目についても半数以上がA評定となっている場合」には10割を経営努力として認める。
- 中期目標管理法人及び国立研究開発法人においては、毎年度の自己評価書において積立金や運営費交付金債務などの状況を明らかにすること。
○その他解釈事項
「独立行政法人における経営努力の促進とマネジメントの強化について」を以って、「独立行政法人の経営努力認定について」(平成18年7月21日総務省行政管理局)を廃止することとされている。これは、当該平成18年の原文書に限らず、「独立行政法人の経営努力認定について」(平成26年6月27日総務省行政管理局)をはじめとして、その後の改訂分も含めて廃止されたものと解するのが妥当と考えられる。
→運営費交付金債務
→主務大臣評価/独立行政法人評価
→業務実績報告書/自己評価書/内部評価資料
→業務運営効率化目標
本文:
「独立行政法人における経営努力の促進とマネジメントの強化について」(平成30年3月30日総務省行政管理局)
2019年5月16日木曜日
独立行政法人制度における特殊事例
全ての独立行政法人は、独立行政法人通則法の規定が適用されることから、類型(中期目標管理法人、国立研究開発法人、行政執行法人)ごとの差異を除き、外形的には同一の制度(簡潔に表すと、個別法に基づき設置された独立した法人格を有し、運営費交付金等の予算措置を受け、主務大臣と独立行政法人との間の擬似契約関係に基づき事業を計画し、その履行結果については事後の評価を受ける)の下に置かれていると言える。他方で、総務省の委託を受けた一般財団法人行政管理研究センターが行った調査研究を通じ、「公的な役割を担う法人に関する調査研究報告書」(平成30年3月一般財団法人行政管理研究センター)では、以下のような特殊な事例が掲げられている。これは、独立行政法人通則法の規定に加え、特に個別法において一部の独立行政法人に対して更なる制度追加がなされた場合などの結果と考えられる。
→横並び行政法人
→どんぐりの背比べ行政法人
→独立行政法人国際協力機構における予算逼迫問題/JICAの資金ショート問題
- 独立行政法人の事業計画や財務諸表については、通常、主務大臣の認可事項とされているが、独立行政法人国際協力機構については、唯一、予算・事業計画と決算・財務諸表について国会の承認が必要とされている。
- 国家公務員の身分が付される行政執行法人の職員を除き、独立行政法人の役職員に対しては、通常、個別法においてみなし公務員規定(「刑法、その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす」旨の規定)が設けられているが、中期目標管理法人及び国立研究開発法人のうち、唯一、独立行政法人国際観光振興機構については個別法にみなし公務員規定が設けられていない。
→横並び行政法人
→どんぐりの背比べ行政法人
→独立行政法人国際協力機構における予算逼迫問題/JICAの資金ショート問題
2019年5月9日木曜日
企業から国立研究開発法人への投資(KPI)
毎年度閣議決定される「未来投資戦略」においては、令和7年、すなわち「2025年までに企業から大学、国立研究開発法人等への投資を3倍増とすることを目指す」とするKPIが掲げられている。「いつの水準に対して」3倍増とするか、については、「未来投資戦略2017」(平成29年6月9日閣議決定)において平成26年、すなわち「2014年の水準の3倍」とする考えが示されている。なお、この3倍増という水準の根拠について「日本再興戦略2016」(平成28年6月2日閣議決定)では、「OECD 諸国平均の水準を超える」ものとして示されている。これらの閣議決定に先立ち、平成28年4月12日の日本経済再生本部第5回未来投資に向けた官民対話において、一般社団法人日本経済団体連合会の柳原会長から、「企業から国内の大学・研究開発法人への投資」について、令和7年までに「1桁上と言いたいのだが、少なくとも3倍増の規模に拡大する必要がある」との発言があり、これに対して安倍内閣総理大臣から、「産学連携の体制を強化し、企業から大学・研究開発法人への投資を今後10年間で3倍にふやすことを目指す」との回答が見られた。
「未来投資戦略」の求める水準から一層踏み込んだ目標として、国立研究開発法人産業技術総合研究所においては、令和2年3月までに「受託研究収入等、民間企業からの資金獲得額を、現行の3倍以上」すなわち平成26年度から5年間で3倍、138億円まで増加させる旨、中長期目標において主務大臣から指示されている。これは、上述の国全体の目標が10年間で3倍を目指すのに比して、倍のペースに相当する。
→国立研究開発法人
→研究開発法人
→「国立研究開発法人」以外の「研究開発法人」
「未来投資戦略」の求める水準から一層踏み込んだ目標として、国立研究開発法人産業技術総合研究所においては、令和2年3月までに「受託研究収入等、民間企業からの資金獲得額を、現行の3倍以上」すなわち平成26年度から5年間で3倍、138億円まで増加させる旨、中長期目標において主務大臣から指示されている。これは、上述の国全体の目標が10年間で3倍を目指すのに比して、倍のペースに相当する。
→国立研究開発法人
→研究開発法人
→「国立研究開発法人」以外の「研究開発法人」
2019年4月23日火曜日
「独立行政法人における情報セキュリティ対策の推進について」(平成26年6月25日情報セキュリティ対策推進会議)
「独立行政法人における情報セキュリティ対策の推進について」(平成26年6月25日情報セキュリティ対策推進会議)は、平成26年に情報セキュリティ対策推進会議が定めた文書。「独立行政法人においても政府機関と同様、国の重要な情報に相当する情報が取り扱われているところ、昨今のサイバー攻撃事案において、独立行政法人が標的となっている事例が複数判明している」との認識を示し、平成27年度からの改正独立行政法人通則法施行を踏まえつつ、速やかな対策を講じることとしたもの。独立行政法人の目標(主務大臣が独立行政法人に指示する、中期目標管理法人の中期目標、国立研究開発法人の中長期目標又は行政執行法人の年度目標。以下同じ。)及び年度計画等における、情報セキュリティ関連の記載事項を指定した指針としても該当する。
独立行政法人の年度計画(行政執行法人においては事業計画)において、「情報セキュリティ・ポリシーを定めるとともに、これに基づき情報セキュリティ対策を講ずる旨、盛り込むこと」、またその根拠として、目標においても「情報セキュリティ対策を講ずる旨、盛り込むこと」、実効性のあるインシデント情報共有体制の構築、独立行政法人評価における実効性のあるインシデント情報共有体制の構築などの措置を提示している。
独立行政法人の事業計画における、特定分野に関する記載事項を指定した例としては、「独立行政法人における情報セキュリティ対策の推進について」のほか、「政府関係機関移転に関する今後のフォローアップについて」も該当するが、これと比較して「独立行政法人における情報セキュリティ対策の推進について」の方が独立行政法人制度との整合(事業計画間の関係や主務大臣と独立行政法人の長との擬似契約関係との整合等)した記述ぶりとなっていると言える。
→中期目標/中長期目標/年度目標
→年度計画
→政府におけるサイバー攻撃への迅速・的確な対処について(平成25年6月19日情報セキュリティ対策推進会議決定)
→政府関係機関移転に関する今後のフォローアップについて(平成30年2月7日まち・ひと・しごと創生本部事務局)
本文:
「独立行政法人における情報セキュリティ対策の推進について」(平成26年6月25日情報セキュリティ対策推進会議)
独立行政法人の年度計画(行政執行法人においては事業計画)において、「情報セキュリティ・ポリシーを定めるとともに、これに基づき情報セキュリティ対策を講ずる旨、盛り込むこと」、またその根拠として、目標においても「情報セキュリティ対策を講ずる旨、盛り込むこと」、実効性のあるインシデント情報共有体制の構築、独立行政法人評価における実効性のあるインシデント情報共有体制の構築などの措置を提示している。
独立行政法人の事業計画における、特定分野に関する記載事項を指定した例としては、「独立行政法人における情報セキュリティ対策の推進について」のほか、「政府関係機関移転に関する今後のフォローアップについて」も該当するが、これと比較して「独立行政法人における情報セキュリティ対策の推進について」の方が独立行政法人制度との整合(事業計画間の関係や主務大臣と独立行政法人の長との擬似契約関係との整合等)した記述ぶりとなっていると言える。
→中期目標/中長期目標/年度目標
→年度計画
→政府におけるサイバー攻撃への迅速・的確な対処について(平成25年6月19日情報セキュリティ対策推進会議決定)
→政府関係機関移転に関する今後のフォローアップについて(平成30年2月7日まち・ひと・しごと創生本部事務局)
本文:
「独立行政法人における情報セキュリティ対策の推進について」(平成26年6月25日情報セキュリティ対策推進会議)
2019年4月8日月曜日
節電対策に関する周知への協力依頼(平成23年6月28日経済産業省資源エネルギー庁)
節電対策に関する周知への協力依頼(平成23年6月28日経済産業省資源エネルギー庁)は、平成23年に経済産業省資源エネルギー庁から発出されたもの。宛先は不詳。府省から独立行政法人に対し、独立行政法人の節電行動計画の策定公表を促すとともに、当該節電行動計画をポータルサイト「節電.go.jp」に登録する旨、周知するよう求めている。
本文:「節電対策に関する周知への協力依頼」(平成23年6月28日経済産業省資源エネルギー庁)
本文:「節電対策に関する周知への協力依頼」(平成23年6月28日経済産業省資源エネルギー庁)
2019年4月3日水曜日
改元に伴う元号による年表示の取扱いについて(平成31年4月1日新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議申合せ)
「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」(平成31年4月1日新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議申合せ)は、平成31年に「新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議」において申し合わされたもの。同日の元号を改める政令(平成31年政令第143号)の公布に伴い、同年5月1日を以って「令和」に改元される見通しとなったことを受けて、元号による年表示に関する原則等を示している。
○元号による年表示に関する原則
「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」で示されている原則の要旨は以下のとおり。
○独立行政法人への波及
「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」に基づき事務を行うことについては、「所管の機関及び法人に周知徹底を図る」とされており、独立行政法人についてもこれに含まれると解される。
本文:
「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」(平成31年4月1日新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議申合せ)
○元号による年表示に関する原則
「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」で示されている原則の要旨は以下のとおり。
- 改元日として予定されている5月1日の前日までに作成した文書については、「平成」表示であっても有効とし、改元のみを理由とした一括整理は行わないものとする。
- 改元日以降に作成する文書について、元号を用いて改元日以降の年を表示する場合には「令和」を用いるが、やむを得ず「平成」の表示が残る場合であっても、当該表示は有効とする。
- 4月1日(元号を改める政令の公布日)以降5月1日(同政令の施行日)までの間で、元号を用いて改元日以降の年を表示する場合は、「平成」を用いることとする。したがって、4月中においては、「平成32年」や「平成33年度」といった表示が用いられる。
- 法令等については、原則として、改元を理由としての改正は行わないこととし、次回改正の機会にまとめて改元を反映する。
- 国の予算における会計年度の名称については、改元日以降は、「令和元年度」と表示する。
○独立行政法人への波及
「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」に基づき事務を行うことについては、「所管の機関及び法人に周知徹底を図る」とされており、独立行政法人についてもこれに含まれると解される。
本文:
「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」(平成31年4月1日新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議申合せ)
改元に伴う元号による年表示の取扱いについて(平成31年4月2日内閣官房長官発言要旨)
「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」(平成31年4月2日内閣官房長官発言要旨)は、平成31年4月2日の閣議における内閣官房長官発言をまとめたもの。前日の「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」(平成31年4月1日新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議申合せ)の内容を周知するとともに、所管の法人(独立行政法人を含むと解される)等に情報提供を行うなど、「新元号への円滑な移行に向け、対応に万全を期」すとの構えを示している。
→「改元に伴う元号による年表示の取り扱いについて」(平成31年4月1日新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議申合せ)
本文:「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」(平成31年4月2日内閣官房長官発言要旨)
→「改元に伴う元号による年表示の取り扱いについて」(平成31年4月1日新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議申合せ)
本文:「改元に伴う元号による年表示の取扱いについて」(平成31年4月2日内閣官房長官発言要旨)
2019年3月11日月曜日
政府関係機関移転に関する今後のフォローアップについて(平成30年2月7日まち・ひと・しごと創生本部事務局)
「政府関係機関移転に関する今後のフォローアップについて」(平成30年2月7日まち・ひと・しごと創生本部事務局)は、平成30年に内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局から各府省地方創生担当課へ発出されたもの。平成29年10月23日の第1回政府関係機関移転に関する有識者懇談会における有識者意見を踏まえ、政府関係機関の地方移転について検討、対応することを依頼している。
独立行政法人に関する事項として、政府関係機関移転の対象となる研究開発法人について、「各研究開発法人の中長期目標・年次計画等における、移転の取組の明示的な位置付け」を求めている。これは、政府関係機関移転に関する有識者懇談会において、委員より「移転対象期間を有する各法人の中長期目標に移転にかかる取組が位置付けられれば、各法人がPDCAサイクルを自ら回すので、それをまち・ひと・しごと創生本部事務局が地方創生の観点から横串で評価するという形が望ましい」との意見が示されたことなどを受けてのものと考えられる。
○解説
「政府関係機関移転に関する今後のフォローアップについて」の記述のうち、「各研究開発法人の中長期目標・年次計画等において、すでに移転の取組を記載いただいている機関もあるかと存じますが、明示的な位置付けがなされていない機関におかれましては、今後、中長期目標や年次計画を見直す際に御検討いただきますようお願いいたします」との要請内容については、以下のとおり、検討の余地があると考えられる。
なお、添付されている「研究機関の中期計画等における移転に関する記載内容」(平成29年10月23日第1回政府関係機関移転に関する有識者懇談会参考資料6)は、多様な国立研究開発法人の法人略語(一枚の用紙中に(独)表記のもの、(国研)表記のもの、法人略語を用いないものなどが混在した形で、14用例が記載されている)を示す資料としても参照されている。
→国立研究開発法人
→研究開発法人
→「国立研究開発法人」以外の「研究開発法人」
→中期目標/中長期目標/年度目標
→年度計画
→独立行政法人の法人略語
本文:
「政府関係機関移転に関する今後のフォローアップについて」(平成30年2月7日まち・ひと・しごと創生本部事務局)
独立行政法人に関する事項として、政府関係機関移転の対象となる研究開発法人について、「各研究開発法人の中長期目標・年次計画等における、移転の取組の明示的な位置付け」を求めている。これは、政府関係機関移転に関する有識者懇談会において、委員より「移転対象期間を有する各法人の中長期目標に移転にかかる取組が位置付けられれば、各法人がPDCAサイクルを自ら回すので、それをまち・ひと・しごと創生本部事務局が地方創生の観点から横串で評価するという形が望ましい」との意見が示されたことなどを受けてのものと考えられる。
○解説
「政府関係機関移転に関する今後のフォローアップについて」の記述のうち、「各研究開発法人の中長期目標・年次計画等において、すでに移転の取組を記載いただいている機関もあるかと存じますが、明示的な位置付けがなされていない機関におかれましては、今後、中長期目標や年次計画を見直す際に御検討いただきますようお願いいたします」との要請内容については、以下のとおり、検討の余地があると考えられる。
- 中長期目標は国立研究開発法人に関し制定されるものであることから、「国立研究開発法人以外の研究開発法人」(独立行政法人酒類総合研究所等)については、当該記述の対象外と扱うべきか、それとも「中期目標」と読み替えて対応すべきか。(要請の趣旨からして、後者が適当な可能性が高い)
- 中長期目標は独立行政法人通則法上、主務大臣が定めることとされており、機関(中長期目標の客体である国立研究開発法人)にその記述内容を要請したとしても、直接記述内容の変更を取り扱えないこと。「機関」は「中長期目標」を直接見直す立場にないこと。(当該記述は主務大臣及び事務を行う府省に向けられたものとして解釈すべきか、それとも中長期計画の誤記と解釈すべきか)
- 独立行政法人制度関連法令上「年次計画」なる文書の定義は存在しないこと。(中長期目標との並びで記載されていることや添付資料の記述から、年度計画の誤字と解釈すべきか)
なお、添付されている「研究機関の中期計画等における移転に関する記載内容」(平成29年10月23日第1回政府関係機関移転に関する有識者懇談会参考資料6)は、多様な国立研究開発法人の法人略語(一枚の用紙中に(独)表記のもの、(国研)表記のもの、法人略語を用いないものなどが混在した形で、14用例が記載されている)を示す資料としても参照されている。
→国立研究開発法人
→研究開発法人
→「国立研究開発法人」以外の「研究開発法人」
→中期目標/中長期目標/年度目標
→年度計画
→独立行政法人の法人略語
本文:
「政府関係機関移転に関する今後のフォローアップについて」(平成30年2月7日まち・ひと・しごと創生本部事務局)
2019年3月8日金曜日
予算三表
中期目標管理法人の中期計画、国立研究開発法人の中長期計画及び行政執行法人の事業計画、並びにこれらに基づく年度計画に記載される予算、収支計画、資金計画の表の総称。独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構などが用いている表現。予算三表における見積内容や記載・計上事項は、「独立行政法人の中期計画、中長期計画及び事業計画に係る予算等について」(平成27年3月24日総務省行政管理局修正)において考え方が示されている。
「予算」表は、目標期間又は年度における予算を定めるもの。原則、事業等のまとまり(セグメント)ごとに予算を開示するものであるが、中期計画、中長期計画及び事業計画における「予算」表については、法人の実態に合わせて法人単位での記載も可能とされる。ただし、その場合も、年度計画に限っては事業等のまとまり(セグメント)ごとの記載が必須となる。年度計画に記載された「予算」表に基づき、決算時はセグメントごとの予算と実績の比較を行うこととされている。
「収支計画」表は、目標期間における損益の状況の見通しを明らかにするもの。経常費用をはじめとする費用の部と、運営費交付金収益をはじめとする収益の部で構成される。「予算」表の作成単位に合わせて作成することとされる。「目標期間における損益の状況の見通しを明らかにする」という定義上、中期計画、中長期計画又は事業計画における記載が必須と考えられる。年度計画について、この定義に当てはまらないことから作成は必須ではない、と考えられるものの、年度計画そのものが中期計画又は中長期計画に基づいて作成されるものであることから、中期計画又は中長期計画に準じて、当該年度内の「年度単位の収支計画」を作成することは妨げられないと解される。
「資金計画」は、目標期間における資金(現金)の出入りの見通しを明らかにしたもの。独立行政法人の業務活動別の資金の流れを示す。これについても「予算」表の作成単位に合わせて作成することとされている。「目標期間における資金(現金)の出入り」という定義上、年度計画における扱いは「収支計画」表と同様と考えられ、中期計画又は中長期計画に準じて、当該年度内の「年度単位の資金計画」を作成することは妨げられないと解される。
→中期計画/中長期計画/事業計画
→年度計画
→独立行政法人の中期計画、中長期計画及び事業計画に係る予算等について(平成27年3月24日総務省行政管理局修正)
→一定の事業等のまとまり/セグメント
→独立行政法人の資金繰り(政府答弁)
「予算」表は、目標期間又は年度における予算を定めるもの。原則、事業等のまとまり(セグメント)ごとに予算を開示するものであるが、中期計画、中長期計画及び事業計画における「予算」表については、法人の実態に合わせて法人単位での記載も可能とされる。ただし、その場合も、年度計画に限っては事業等のまとまり(セグメント)ごとの記載が必須となる。年度計画に記載された「予算」表に基づき、決算時はセグメントごとの予算と実績の比較を行うこととされている。
「収支計画」表は、目標期間における損益の状況の見通しを明らかにするもの。経常費用をはじめとする費用の部と、運営費交付金収益をはじめとする収益の部で構成される。「予算」表の作成単位に合わせて作成することとされる。「目標期間における損益の状況の見通しを明らかにする」という定義上、中期計画、中長期計画又は事業計画における記載が必須と考えられる。年度計画について、この定義に当てはまらないことから作成は必須ではない、と考えられるものの、年度計画そのものが中期計画又は中長期計画に基づいて作成されるものであることから、中期計画又は中長期計画に準じて、当該年度内の「年度単位の収支計画」を作成することは妨げられないと解される。
「資金計画」は、目標期間における資金(現金)の出入りの見通しを明らかにしたもの。独立行政法人の業務活動別の資金の流れを示す。これについても「予算」表の作成単位に合わせて作成することとされている。「目標期間における資金(現金)の出入り」という定義上、年度計画における扱いは「収支計画」表と同様と考えられ、中期計画又は中長期計画に準じて、当該年度内の「年度単位の資金計画」を作成することは妨げられないと解される。
→中期計画/中長期計画/事業計画
→年度計画
→独立行政法人の中期計画、中長期計画及び事業計画に係る予算等について(平成27年3月24日総務省行政管理局修正)
→一定の事業等のまとまり/セグメント
→独立行政法人の資金繰り(政府答弁)
一定の事業等のまとまり/セグメント
独立行政法人の事業計画や評価、決算等の基本的な項目単位の粒度を示す概念。独立行政法人の内部管理の観点や財務会計との整合性を確保した上で、少なくとも、目標(中期目標、中長期目標又は年度目標)及び評価において「一貫した管理責任を徹底し得る単位」のこと。
事業計画や評価での粒度については、「独立行政法人の目標の策定に関する指針」(平成26年9月2日総務大臣決定)において、中期目標管理法人の中期目標、国立研究開発法人の中長期目標及び行政執行法人の年度目標については、「法人の長の下での自律的なPDCAサイクルを設定し、法人内部のマネジメントを発揮し得るよう、適正かつ厳正な評価に資する一定の事業等のまとまりごとに目標を策定する」とされている。また、「独立行政法人の評価に関する指針」(平成26年9月2日総務大臣決定)では、中期目標、中長期目標又は年度目標項目を評価単位とする原則が示されている。
「一定の事業等のまとまり」は予算や決算等の会計的粒度とも整合することが求められる。すなわち、独立行政法人の中期計画、中長期計画及び事業計画に係る予算等について(平成27年3月24日総務省行政管理局修正)では、中期目標管理法人及び国立研究開発法人に対し年度計画上で、行政執行法人に対し事業計画で、「事業等のまとまり」ごとの予算の見積りを作成するよう求めている。また、「「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」」等では、財務諸表等において「「一定の事業等のまとまり」ごとの区分に基づくセグメント」により情報を開示すること、さらに、「一定の事業等のまとまり」を細分化するか、同一の粒度で「運営費交付金の収益化単位の業務」を設定する旨が示されている。
すなわち、上記の規定を総合すると以下のような原則関係となる。
目標における項目=評価における項目=年度計画の予算の粒度=財務諸表等のセグメント≧運営費交付金の収益化単位
「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」(平成25年12月24日閣議決定)においては、「事業等のまとまりごとに予算の見積り及び執行実績を明らかにし、著しい乖離がある場合にはその理由を説明させることとする」及び「会計基準について、損益均衡の仕組みを維持しつつ、事業等のまとまりごとに区分された情報を充実する」とされており、上記の原則関係は、「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」に基づき整備されたものである。
なお、年度計画又は事業計画における「事業等のまとまり」ごとの予算の見積もりについては、決算時に決算額との差額を明らかにすることとされており、「「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準」に関するQ&A」の決算報告書の「様式例」では、年度計画又は事業計画に記載されている予算金額を使用する考えが示されている。
→中期計画/中長期計画/事業計画
→年度計画
→独立行政法人の中期計画、中長期計画及び事業計画に係る予算等について(平成27年3月24日総務省行政管理局修正)
→評価書様式について(平成26年9月2日総務省行政管理局長)(総管査第254号)
→運営費交付金の収益化/収益化基準
事業計画や評価での粒度については、「独立行政法人の目標の策定に関する指針」(平成26年9月2日総務大臣決定)において、中期目標管理法人の中期目標、国立研究開発法人の中長期目標及び行政執行法人の年度目標については、「法人の長の下での自律的なPDCAサイクルを設定し、法人内部のマネジメントを発揮し得るよう、適正かつ厳正な評価に資する一定の事業等のまとまりごとに目標を策定する」とされている。また、「独立行政法人の評価に関する指針」(平成26年9月2日総務大臣決定)では、中期目標、中長期目標又は年度目標項目を評価単位とする原則が示されている。
「一定の事業等のまとまり」は予算や決算等の会計的粒度とも整合することが求められる。すなわち、独立行政法人の中期計画、中長期計画及び事業計画に係る予算等について(平成27年3月24日総務省行政管理局修正)では、中期目標管理法人及び国立研究開発法人に対し年度計画上で、行政執行法人に対し事業計画で、「事業等のまとまり」ごとの予算の見積りを作成するよう求めている。また、「「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」」等では、財務諸表等において「「一定の事業等のまとまり」ごとの区分に基づくセグメント」により情報を開示すること、さらに、「一定の事業等のまとまり」を細分化するか、同一の粒度で「運営費交付金の収益化単位の業務」を設定する旨が示されている。
すなわち、上記の規定を総合すると以下のような原則関係となる。
目標における項目=評価における項目=年度計画の予算の粒度=財務諸表等のセグメント≧運営費交付金の収益化単位
「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」(平成25年12月24日閣議決定)においては、「事業等のまとまりごとに予算の見積り及び執行実績を明らかにし、著しい乖離がある場合にはその理由を説明させることとする」及び「会計基準について、損益均衡の仕組みを維持しつつ、事業等のまとまりごとに区分された情報を充実する」とされており、上記の原則関係は、「独立行政法人改革等に関する基本的な方針」に基づき整備されたものである。
なお、年度計画又は事業計画における「事業等のまとまり」ごとの予算の見積もりについては、決算時に決算額との差額を明らかにすることとされており、「「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準」に関するQ&A」の決算報告書の「様式例」では、年度計画又は事業計画に記載されている予算金額を使用する考えが示されている。
→中期計画/中長期計画/事業計画
→年度計画
→独立行政法人の中期計画、中長期計画及び事業計画に係る予算等について(平成27年3月24日総務省行政管理局修正)
→評価書様式について(平成26年9月2日総務省行政管理局長)(総管査第254号)
→運営費交付金の収益化/収益化基準
2019年3月1日金曜日
研究開発法人及び国立大学法人等による成果活用事業者に対する支援に伴う株式又は新株予約権の取得及び保有に係るガイドライン(平成31年1月17日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)・文部科学省科学技術・学術政策局)
「研究開発法人及び国立大学法人等による成果活用事業者に対する支援に伴う株式又は新株予約権の取得及び保有に係るガイドライン」(平成31年1月17日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)・文部科学省科学技術・学術政策局)は、平成31年に内閣府内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)と文部科学省科学技術・学術政策局の連名で発出されたガイドライン。科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律(平成20年法律第63号、旧研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律(研究開発力強化法))の改正により、研究開発法人は、研究開発法人発ベンチャーへの支援に努めるとともに、一定の条件下で株式又は新株予約権を取得及び保有することができるようにされたことを受けて、株式の取得等に係る基本的な考え方について定める必要性が認められたため、ガイドラインを定めることとなった。ガイドラインの概要等は以下のとおり。
○前史
従来、国立研究開発法人においては、「株式の保有が、他の企業の経営権を有することにつながり業務の膨張を招くことになること」(平成30年11月30日衆議院文部科学委員会柴山文部科学大臣答弁)への懸念から、株式の取得・保有が「抑制的に取り扱われてきた」(同)。他方で、「研究開発型ベンチャーをより一層生み出しやすい環境を整備し、研究開発法人及び国立大学法人等との連携を促す」重要性が認識されるにいたり、研究開発力強化法が改正され、研究開発法人が、「資力が弱いが有望な」研究開発法人発ベンチャーに対する育成支援として、株式又は新株予約権を取得及び保有することが「できる」こととなった。
なお、この法改正は「できる」規定を設けたものであるため、「株式等の取得及び保有を必ず行わなければならないというものでは」ない(前出、文部科学大臣答弁)とされている。
○対象
研究開発法人が支援に伴い株式等を取得することができるのは、「特に必要な場合」に限られる。具体的には、研究開発法人の研究成果を活用した「事業の有望性が高い」研究開発法人発ベンチャーであって、当該研究開発法人による「支援に対し、現金による支払いを免除又は軽減すること」が当該研究開発法人発ベンチャーの経営の加速のために特に必要と考えられる場合が対象とされている。
○株式等の取得に係る手続き等
研究開発法人は、研究開発法人発ベンチャーに対し、その資力その他の事情に応じた支援を行うことができること、及び支援プログラムの基本的事項(対象資産、支援対象の条件、株式取得・議決権行使の方針等)について適切に周知・公表することが重要とされている。また、研究開発法人発ベンチャーの側から株式等を提供したい旨の意向が示された場合には、株式等の価値を公正・客観的に判断できるよう、外部専門家の意見等を活用する必要があるとしている。
○適切な管理
法令上、研究開発法人が保有する株式等について保有年限等は定められていない。こうした中で、株式等の管理・売却等に係る対応については、組織体制及び規程等を整備することが望ましいとされている。ガイドラインでは、管理担当者及び管理部署を指定、設置するなどして、定期的な評価等を行うこととする、と言い切りで管理要求を示している。
○関係規制等遵守
独立行政法人通則法や独立行政法人会計基準、金融商品取引法におけるインサイダー取引規制などに万全を期し、また、研究開発法人発ベンチャーの経営体制や株主公正に反社会勢力などとの関係が認められないことを確認する必要があるとしている。特に、独立行政法人通則法における「密接関連法人等」に対する役職員等の再就職斡旋規制、独立行政法人会計基準で求められている「特定関連会社」との契約・取引状況の公表について、具体的に例示している。
○情報の管理・公開
研究開発法人は、案件毎に株式等を取得するとの判断に至った経緯及び理由、取得株数の考え方を記録し、保持する必要があるとしている。加えて、所管府省に対しては、適時適切な報告を行うとともに、企業秘密に配慮しつつ、適時・適切な情報の公開を行うこととしている。
○中(長)期目標等への反映
国立研究開発法人の場合は中長期計画、国立研究開発法人以外の研究開発法人については中期計画にて、新株予約権の権利行使に伴う支出について、計画上の予算、終始計画及び資金計画にその財源を計上する。なお、余剰金又は積立金を原資に権利行使を行う場合には中長期計画又は中期計画の余剰金の使途又は積立金の使途に適切に反映することとしている。
○新株予約権の会計処理
新株予約権の会計処理は「「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」」に特段の定めがないことから、公正妥当な企業会計の基準に準拠することとし、会計監査人と事前に協議した上で適切に処理することを求めている。
→研究開発法人による出資等に係るガイドライン(平成31年1月17日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)・文部科学省科学技術・学術政策局)
→研究開発法人
→国立研究開発法人
→「国立研究開発法人」以外の「研究開発法人」
→中期計画/中長期計画/事業計画
→独立行政法人の中期計画、中長期計画及び事業計画に係る予算等について(平成27年3月24日総務省行政管理局修正)
本文:
○前史
従来、国立研究開発法人においては、「株式の保有が、他の企業の経営権を有することにつながり業務の膨張を招くことになること」(平成30年11月30日衆議院文部科学委員会柴山文部科学大臣答弁)への懸念から、株式の取得・保有が「抑制的に取り扱われてきた」(同)。他方で、「研究開発型ベンチャーをより一層生み出しやすい環境を整備し、研究開発法人及び国立大学法人等との連携を促す」重要性が認識されるにいたり、研究開発力強化法が改正され、研究開発法人が、「資力が弱いが有望な」研究開発法人発ベンチャーに対する育成支援として、株式又は新株予約権を取得及び保有することが「できる」こととなった。
なお、この法改正は「できる」規定を設けたものであるため、「株式等の取得及び保有を必ず行わなければならないというものでは」ない(前出、文部科学大臣答弁)とされている。
○対象
研究開発法人が支援に伴い株式等を取得することができるのは、「特に必要な場合」に限られる。具体的には、研究開発法人の研究成果を活用した「事業の有望性が高い」研究開発法人発ベンチャーであって、当該研究開発法人による「支援に対し、現金による支払いを免除又は軽減すること」が当該研究開発法人発ベンチャーの経営の加速のために特に必要と考えられる場合が対象とされている。
○株式等の取得に係る手続き等
研究開発法人は、研究開発法人発ベンチャーに対し、その資力その他の事情に応じた支援を行うことができること、及び支援プログラムの基本的事項(対象資産、支援対象の条件、株式取得・議決権行使の方針等)について適切に周知・公表することが重要とされている。また、研究開発法人発ベンチャーの側から株式等を提供したい旨の意向が示された場合には、株式等の価値を公正・客観的に判断できるよう、外部専門家の意見等を活用する必要があるとしている。
○適切な管理
法令上、研究開発法人が保有する株式等について保有年限等は定められていない。こうした中で、株式等の管理・売却等に係る対応については、組織体制及び規程等を整備することが望ましいとされている。ガイドラインでは、管理担当者及び管理部署を指定、設置するなどして、定期的な評価等を行うこととする、と言い切りで管理要求を示している。
○関係規制等遵守
独立行政法人通則法や独立行政法人会計基準、金融商品取引法におけるインサイダー取引規制などに万全を期し、また、研究開発法人発ベンチャーの経営体制や株主公正に反社会勢力などとの関係が認められないことを確認する必要があるとしている。特に、独立行政法人通則法における「密接関連法人等」に対する役職員等の再就職斡旋規制、独立行政法人会計基準で求められている「特定関連会社」との契約・取引状況の公表について、具体的に例示している。
○情報の管理・公開
研究開発法人は、案件毎に株式等を取得するとの判断に至った経緯及び理由、取得株数の考え方を記録し、保持する必要があるとしている。加えて、所管府省に対しては、適時適切な報告を行うとともに、企業秘密に配慮しつつ、適時・適切な情報の公開を行うこととしている。
○中(長)期目標等への反映
国立研究開発法人の場合は中長期計画、国立研究開発法人以外の研究開発法人については中期計画にて、新株予約権の権利行使に伴う支出について、計画上の予算、終始計画及び資金計画にその財源を計上する。なお、余剰金又は積立金を原資に権利行使を行う場合には中長期計画又は中期計画の余剰金の使途又は積立金の使途に適切に反映することとしている。
○新株予約権の会計処理
新株予約権の会計処理は「「独立行政法人会計基準」及び「独立行政法人会計基準注解」」に特段の定めがないことから、公正妥当な企業会計の基準に準拠することとし、会計監査人と事前に協議した上で適切に処理することを求めている。
→研究開発法人による出資等に係るガイドライン(平成31年1月17日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)・文部科学省科学技術・学術政策局)
→研究開発法人
→国立研究開発法人
→「国立研究開発法人」以外の「研究開発法人」
→中期計画/中長期計画/事業計画
→独立行政法人の中期計画、中長期計画及び事業計画に係る予算等について(平成27年3月24日総務省行政管理局修正)
本文:
2019年2月27日水曜日
研究開発法人による出資等に係るガイドライン(平成31年1月17日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)・文部科学省科学技術・学術政策局)
「研究開発法人による出資等に係るガイドライン」(平成31年1月17日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)・文部科学省科学技術・学術政策局)は、平成31年に内閣府内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)と文部科学省科学技術・学術政策局の連名で発出されたガイドライン。科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律(平成20年法律第63号、旧研究開発システムの改革の推進等による研究開発能力の強化及び研究開発等の効率的推進等に関する法律(研究開発力強化法))の改正により、研究開発法人の出資機能が拡大されたことを受け、出資等に係る基本的な考え方を示したもの。研究開発法人を所管する府省に対し、研究開発法人による出資等の業務の適切な実施に万全を期すよう求めている。
法改正では、研究開発法人が、その研究成果を用いて事業を行う「成果活用事業者」や民間移転・共同研究開発等の企画及びあっせん等を行う「成果活用等支援法人」に対して出資を行う余地が拡大した。他方で、研究開発法人が独立行政法人として業務・財務の健全性を維持しつつ、出資等の業務を実施するうえで、留意すべき事項や組織体制等の対応事項について定める必要性が認められたため、ガイドラインを定めることとなった。ガイドラインの概要は以下のとおり。
○出資の対象
ガイドラインでは、出資の対象を「研究開発法人発ベンチャー(成果活用事業者)」、「研究開発法人発ベンチャーに対して助言・資金供給等を行うベンチャーキャピタル又はファンド」、「成果活用等支援法人」の3つに整理している。
○出資財産
各研究開発法人の自己収入をその原資とすることを基本としている。なお、自己収入としてガイドラインが掲げているのは、寄付金、特許料収入、受託収入などであり、国民負担に帰さない収益としている。
○現物出資
現物出資を行う場合には、研究開発法人が所有する知的財産及び設備等が想定されるとしつつ、その際も補助金適正化法との整合、出資先が倒産・休眠状態に陥った場合に備えて知的財産の返還を予定する条項の整備などを求めている。
○人的・技術的援助
具体的な想定として、研究開発法人の研究者等による助言等の支援、研究開発成果の実用化等に精通した専門人材の紹介、ベンチャーキャピタルや民間金融機関等と連携した研究開発法人ベンチャーへの経営人材の紹介などを掲げている。
○体制整備等の必要な措置
出資等に係る専門性と客観性を担保するため、次のような項目に関する規程を整備しなければならない、としている。
○大臣認可事項
成果活用事業者以外への出資等については、研究開発法人の本来機能の一部を外部に実施させるものであるとして、主務大臣の認可及び財務大臣への協議を行うとしている。
○中(長)期目標等への反映
国立研究開発法人の場合は中長期目標及び中長期計画、国立研究開発法人以外の研究開発法人については中期目標及び中期計画にて出資の方針や体制、達成すべき成果を定める必要があるとしている。このため、主務大臣による独立行政法人評価においても、出資等の成果が評価されると考えられる。なお、業務方法書についても同様の内容を記載することとしている。
○関係規制等遵守
独立行政法人通則法や独立行政法人会計基準、金融商品取引法におけるインサイダー取引規制、反社会勢力との関係不保持などに万全を期すよう求めている。
○府省への報告
研究開発法人は所管府省に対し、出資内容や出資決定プロセス、背景、回収見込みなどを適時適切に報告し、密に連携するよう求めている。
→研究開発法人
→国立研究開発法人
→「国立研究開発法人」以外の「研究開発法人」
→中期目標/中長期目標/年度目標
→中期計画/中長期計画/事業計画
→業務方法書
→認可文書(独立行政法人)
→提出文書(独立行政法人)
本文:
「研究開発法人による出資等に係るガイドライン」(平成31年1月17日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)・文部科学省科学技術・学術政策局)
法改正では、研究開発法人が、その研究成果を用いて事業を行う「成果活用事業者」や民間移転・共同研究開発等の企画及びあっせん等を行う「成果活用等支援法人」に対して出資を行う余地が拡大した。他方で、研究開発法人が独立行政法人として業務・財務の健全性を維持しつつ、出資等の業務を実施するうえで、留意すべき事項や組織体制等の対応事項について定める必要性が認められたため、ガイドラインを定めることとなった。ガイドラインの概要は以下のとおり。
○出資の対象
ガイドラインでは、出資の対象を「研究開発法人発ベンチャー(成果活用事業者)」、「研究開発法人発ベンチャーに対して助言・資金供給等を行うベンチャーキャピタル又はファンド」、「成果活用等支援法人」の3つに整理している。
○出資財産
各研究開発法人の自己収入をその原資とすることを基本としている。なお、自己収入としてガイドラインが掲げているのは、寄付金、特許料収入、受託収入などであり、国民負担に帰さない収益としている。
○現物出資
現物出資を行う場合には、研究開発法人が所有する知的財産及び設備等が想定されるとしつつ、その際も補助金適正化法との整合、出資先が倒産・休眠状態に陥った場合に備えて知的財産の返還を予定する条項の整備などを求めている。
○人的・技術的援助
具体的な想定として、研究開発法人の研究者等による助言等の支援、研究開発成果の実用化等に精通した専門人材の紹介、ベンチャーキャピタルや民間金融機関等と連携した研究開発法人ベンチャーへの経営人材の紹介などを掲げている。
○体制整備等の必要な措置
出資等に係る専門性と客観性を担保するため、次のような項目に関する規程を整備しなければならない、としている。
- 外部有識者の委員会による審議
- 出資業務に関する管理者及び担当部署の設置
- 出資先の選定に当たっての具体的な審査項目(事業計画、財務内容、経営体制・技術的能力等)
- 出資後の状況把握及び対応
- 利益相反マネジメント
- 民間ベンチャーキャピタル等との連携
○大臣認可事項
成果活用事業者以外への出資等については、研究開発法人の本来機能の一部を外部に実施させるものであるとして、主務大臣の認可及び財務大臣への協議を行うとしている。
○中(長)期目標等への反映
国立研究開発法人の場合は中長期目標及び中長期計画、国立研究開発法人以外の研究開発法人については中期目標及び中期計画にて出資の方針や体制、達成すべき成果を定める必要があるとしている。このため、主務大臣による独立行政法人評価においても、出資等の成果が評価されると考えられる。なお、業務方法書についても同様の内容を記載することとしている。
○関係規制等遵守
独立行政法人通則法や独立行政法人会計基準、金融商品取引法におけるインサイダー取引規制、反社会勢力との関係不保持などに万全を期すよう求めている。
○府省への報告
研究開発法人は所管府省に対し、出資内容や出資決定プロセス、背景、回収見込みなどを適時適切に報告し、密に連携するよう求めている。
→研究開発法人
→国立研究開発法人
→「国立研究開発法人」以外の「研究開発法人」
→中期目標/中長期目標/年度目標
→中期計画/中長期計画/事業計画
→業務方法書
→認可文書(独立行政法人)
→提出文書(独立行政法人)
本文:
「研究開発法人による出資等に係るガイドライン」(平成31年1月17日内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)・文部科学省科学技術・学術政策局)
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