2019年3月14日木曜日

独立行政法人通則法第50 条の7第1項に基づく再就職情報の届出について(平成30年1月23日総務省行政管理局事務連絡)

 「独立行政法人通則法第50 条の7第1項に基づく再就職情報の届出について」(平成30年1月23日総務省行政管理局事務連絡)は、平成30年に総務省行政管理局から各中期目標管理法人及び国立研究開発法人宛に発出された事務連絡。平成30年1月1日より、独立行政法人通則法に基づく「再就職届出(在職中の約束の届出)」に関する事項が追加されたことを受け、当該届出に関するFAQを周知したもの。中期目標管理法人及び国立研究開発法人の職員が転職する際に必要な届出内容を解説している。各府省を介さず、直接独立行政法人に宛てて事務連絡を送付した特異事例とも言える。

○背景
 独立行政法人の組織、運営及び管理に係る共通的な事項に関する政令(平成12年政令第316号)により、非公務員型の独立行政法人(中期目標管理法人及び国立研究開発法人)の役職員が、離職後に営利企業等の地位に就職すること約束(いわゆる内定)した場合には、約束を行った日より1週間以内を目安に、当該独立行政法人の長に届出を行わなければならないとされている。従来、当該届出事項は、次のとおりとされていた。
  • 当該独立行政法人の役職員の氏名
  • 当該独立行政法人における当該役職員の地位
  • 再就職の約束をした日
  • 当該独立行政法人における離職予定日
  • 再就職予定日
  • 再就職先の名称
  • 再就職先の業務内容
  • 再就職先における地位
 独立行政法人の組織、運営及び管理に係る共通的な事項に関する政令の改正により、平成30年1月以降は、さらに以下の3項目が追加されることとされた。
  • 約束前の求職開始日(再就職の約束をした日以前に、再就職先に対し、最初に当該再就職先の地位に就くことを要求した日)
  • 再就職先の連絡先
  • 離職後の就職の援助を行った者の氏名又は名称及び当該援助の内容

○解釈
 「独立行政法人通則法第50 条の7第1項に基づく再就職情報の届出について」のFAQからは、以下のような考え方が読み取れる。
「役職員」の範囲は、役員及び任期の定めのない職員のほか、任期付の職員、再雇用職員を含む。
「営利企業等」の「等」が指す範囲は、営利企業以外の法人で国、国際機関、地方公共団体、行政執行法人、地方公共団体、地方特定独立行政法人を除くものである。したがって、国家公務員又は地方公務員若しくは国際公務員以外への転職については、例外なく届出の対象となると考えられ、他の中期目標管理法人及び国立研究開発法人への転職についても営利企業への転職と同様に対象となる。
「約束前の求職開始日」には、転職支援会社やハローワーク等の利用を開始した日は該当せず、直接再就職先との間で面接等を開始した日が該当する。
「離職後の就職の援助を行った者」については、求人紹介や推薦、面談等の設定を行った者が該当するため、転職支援会社が提供するいわゆる「転職エージェント」等がこれに該当し得る。

○運用
 中期目標管理法人又は国立研究開発法人の役職員が転職活動を行う場合、転職フローに沿って、具体的に以下のように届出事項が発生し得ると考えられる。
  1. 転職支援会社(転職支援サイト)への登録(非届出事項)
  2. 転職支援エージェントによる面談、指導等(届出事項)
  3. 転職候補企業との面接(届出事項)
  4. 転職候補企業による内定(届出事項、内定日から1週間以内に届出)
  5. 離職日の決定(届出事項、必然的に内定日から1週間以内に離職日を決定する必要がある)

本文:
「独立行政法人通則法第50 条の7第1項に基づく再就職情報の届出について」(平成30年1月23日総務省行政管理局事務連絡)

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