独立行政法人通則法における独立行政法人の一類型。国の相当な関与の下に事務・事業を確実・正確に執行することを目的とする。中期目標管理法人や国立研究開発法人と異なり、単年度ごとの目標・計画に基づき事業を実施する。役職員には国家公務員の身分が付与される。平成27年に施行された改正独立行政法人通則法により、従来の特定独立行政法人に替わり創設された。
○経緯(特定独立行政法人)
独立行政法人制度の創設を掲げた「行政改革会議最終報告」(平成9年12月3日行政刷新会議)では、「独立行政法人の職員の身分は、原理的には現行と同じままの国家公務員とは相容れないものと考えられる。しかしながら、独立行政法人制度の創設に伴い、円滑な移行その他諸般の事情にかんがみ、職員の身分について、国家公務員の身分を与えることとし、併せて、国家公務員としない類型も設けることとする。」とされ、「当該業務が停滞等を生じた場合、国民生活・社会経済の安定に直接、著しい支障を来すと認められるものについては、争議権の行使により業務停滞が生ずることは不適当であるため、職員の身分は国家公務員とする。」との要件が示された。
平成13年度の独立行政法人創設当初では、57の独立行政法人中、52法人が特定独立行政法人として設立された。平成15年度以降に特殊法人等から独立行政法人に移行した際には、「新独立行政法人の役職員は、原則として非国家公務員とする」とされ、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構(当時)のみが特定独立行政法人となった。先行独法の第1期中長期目標が終了した平成16年度末以降、56 法人について見直しが行われ、役職員の非公務員化が進められたことなどにより、平成19年度には特定独立行政法人は8法人までに削減されるに至った。平成25年に成立した改正独立行政法人通則法においても、職員の身分を国家公務員とする類型は、行政執行法人として継承されている。
→先行独法
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