「国際業務型独立行政法人の海外事務所の機能的な統合について」(平成24年9月7日外務省・経済産業省・国土交通省最終取りまとめ)は、平成24年に国際業務型独立行政法人(独立行政法人国際交流基金、独立行政法人国際協力機構、独立行政法人日本貿易振興機構及び独立行政法人国際観光振興機構)の主務省3省が取りまとめた文書。同年の「独立行政法人の制度及び組織の見直しの基本方針」(平成24年1月20日閣議決定)にて、国際業務型独立行政法人の持つ海外事務所について「機能的な統合を進め」、「平成24年夏までに結論を得る」とされたことを踏まえたもの。
○主要都市における海外事務所の近接化、共用化
特に、対象の独立行政法人4法人のうち、3法人以上が海外事務所を設置していた都市については、「取りまとめ法人」を指定し、取りまとめ法人を中心に、海外事務所の共用化、近接化に取り組むこととした。結果、次のとおり、15カ国16都市について取りまとめ法人が指定されている。
国/都市/取りまとめ法人
フランス/パリ/独立行政法人国際協力機構
英国/ロンドン/独立行政法人国際交流基金
エジプト/カイロ/独立行政法人国際協力機構
中国/北京/独立行政法人国際協力機構
タイ/バンコク/独立行政法人日本貿易振興機構
韓国/ソウル/独立行政法人日本貿易振興機構
フィリピン/マニラ/独立行政法人国際交流基金
インドネシア/ジャカルタ/独立行政法人国際交流基金
マレーシア/クアラルンプール/独立行政法人日本貿易振興機構
ベトナム/ハノイ/独立行政法人国際協力機構
インド/ニューデリー/独立行政法人国際協力機構
オーストラリア/シドニー/独立行政法人国際交流基金
カナダ/トロント/独立行政法人日本貿易振興機構
米国/ニューヨーク/独立行政法人国際観光振興機構
米国/ロサンゼルス/独立行政法人国際観光振興機構
メキシコ/メキシコシティー/独立行政法人日本貿易振興機構
共用化、近接化の例としては、ジャカルタにて独立行政法人国際交流基金の事務所へ独立行政法人日本貿易振興機構が相乗りして入居する、ソウルにて市主導で建設された「ソウル・グローバルセンター」に独立行政法人国際交流基金、独立行政法人日本貿易振興機構及び独立行政法人国際観光振興機構が共同で入居できるよう、ソウル市に申請を行う、などが見られている。
○業務のワンストップ化と業務連携
上記16都市すべてについて、「海外拠点ワンストップサービスに係る業務協力に関する合意書」を締結し、業務連携を開始した。ワンストップ化の具体例としては、ロンドンにおいて日英の連携協力に関して手続き・打ち合わせ等を行う場合、4独立行政法人が同一建物内に入居していることから、訪問先が1箇所で完結することなどが考えられる。
また、合意書に基づき、独立行政法人間で連携した「オールジャパン」での事業展開、相互での便宜供与なども実施することとした。後者については、例えば、ニューヨークに事務所を有していない独立行政法人国際協力機構の職員が同地に出張する場合に、他の3独立行政法人が事務所機能を提供する、などの取り組みが考えられる。
○主要都市以外への展開
前述の16都市以外についても、同様の取り組みを実施することとした。例えば、シンガポールにおいては同一建物に入居する独立行政法人日本貿易振興機構と独立行政法人国際観光振興機構が共同で和歌山産食品のプロモーションを支援する、等の事例が見られた。
本文:
「国際業務型独立行政法人の海外事務所の機能的な統合について」(平成24年9月7日外務省・経済産業省・国土交通省最終取りまとめ)
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。